小児科 すこやかアレルギークリニック

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速やかに消す
2021/12/23
食物アレルギーは、経皮感作によって起こると考えています。

病気のない人には起きず、アトピー性皮膚炎の湿疹部分から感作が起こるようです。

ここで問題があります。多くの小児科医、皮膚科医がその湿疹をアトピー性皮膚炎とではなく、“乳児湿疹”と診断してしまっていること。

アトピー性皮膚炎ならば、相当ガッチリと継続的に治療を行なって、“湿疹”を消さなければなりません。

しかし、“乳児湿疹”と過小診断されているため、治療も過小なものになります。その結果、“湿疹”はいつまでたってもほぼ消えていない状態となります。

ここで成育医療研究センターのデータです。湿疹が出て、速やかに治療を徹底的に行うと、2際の時点での食物アレルギーはかなり抑えられますが、専門医にかかるのが遅く、湿疹を消す治療をしていないと、食物アレルギーの確率は跳ね上がります。もはやほぼ100%という世界です。

当院のデータでも適切な治療に到るまで時間がかかればかかる程、RASTスコアが上がります。要するにクラス4とか5、6などの高い値の患者さんは、このような経過で起きているようなのです。

おそらく全国各地に、今の時点でも乳児湿疹と言われ、経皮感作が現在進行形で起こり、食物アレルギーが悪化している赤ちゃんが1万人単位でいると思います。

湿疹を速やかに消していかないと、大変な思いをするのは患者さんであり、親御さんなので、乳児の湿疹に関心を持ち、速やかに消す努力をするべきなんだろうと考えています。

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