小児科 すこやかアレルギークリニック

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問題点
2021/12/27
秋のアレルギー関係の学会に参加しましたが、食物アレルギーは早い時期に少量から食べさせていくという話が多かったように思います。

学会は、演題を見てみると、ほとんどが大学病院や専門施設に所属する医師が発表しています。稀に開業医がいるという感じです。

学会で最新情報を得ようとするのは、専門施設の医師だけでなく、開業医が極めて少ないということはないでしょうが、医院を休診にしてまで参加するのは、アレルギーに関心のある開業医ということになると思います。

何が言いたいかというと、食物アレルギーを早期に少量から食べさせることがポイントと言いましたが、それが可能なのは開業医だということです。

離乳食を開始した乳児が卵や小麦を摂って、食物アレルギーを発症します。いきなり専門病院にはいかないと思います。つまり、ファーストタッチはほとんどが開業医ということになります。

残念ながら、食物アレルギーの最新情報を身につけていない医師の元を受診することが多くなると思います。大抵が「除去しなさい」と言われ、日々除去を繰り返していると、食べさせるのが怖くなってしまいます。

当院では、食べて症状を起こした量から「食べられるであろう量」を探り出すため、すぐに負荷試験をしています。怖がる親御さんはほとんどいません。

これが「早期に少量から食べさせる」ということであり、その結果、当院では卵や乳、小麦を摂って症状を起こしても、ほぼ全例が治ってしまうことにつながっているのだろうと考えています。

要するに、食物アレルギーにファーストタッチの開業医こそが食物アレルギーの最新情報に精通していないといけないのに、そうなっていないのが問題点なのだろうと思っています。

「鉄は熱いうちに打て」ということわざがありますが、食物アレルギーはまさにその通り!だと思います。

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