先日、学会発表してきました。 小麦を食べてアナフィラキシー ショックを起こした乳児が、地元のアレルギー専門医にかかったところ、1年除去と言われてしまいました。 親御さんは納得いかず、セカンドオピニオンとして当院を受診されました。普通は大きな病院の専門医の言うことに従うことが多いと思いますが、有り難いことに地方の開業医の元を受診してくださいました。 小麦でアナフィラキシー ショックを起こしているので、不用意に「うどん」で負荷試験を行えば、アナフィラキシー を起こしてしまうかもしれません。 そこで「そうめん」を用いることにしました。そうめん1センチ(0.019g)では何も起きず、3センチに増やしたら首に発赤が出ました。この患者さんはわずかそうめん0.1gも満たさない量で症状が出ることが分かりました。 これだけ少ない量で症状が出ることが証明された訳ですから、ガイドラインでは1年除去となってしまいます。そもそも最初にアナフィラキシー ショックを起こした時点で、1年除去と言われるのが普通です。 私はそうしてはいけないと考え、食べられるであろう量を食べさせていき、1年後にうどん200gを食べさせたケースをお話ししました。 医師にとっても衝撃だったのか、私の発表はあまり質問が出ないことが多いのですが、いくつか質問が出ました。 それだけ「おっ」と思ってもらえた訳でしょうから、うれしかったです。 |
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