食物アレルギーの診療に食物負荷試験は欠かせないと思っています。 不要な除去を減らすにはどうしても必要な検査でありますが、まだ多くの医師が食物負荷試験を行っていないのが現実だと思います。 負荷試験実施施設を調べることができる学会関係のホームページがあります。食物アレルギーで困っている親御さんからすると有り難い情報だと思います。 しかしです。記載されているのは病院のみであり、開業医は含まれません。新潟県は特殊かもしれませんが、当院は県内でも質、量ともにトップクラスの実績があるはずですが、記載がないのです。 学会でも「開業医を載せるべき」と提案したのですが、聞きれてもらえませんでした。 負荷試験実施施設は、病院名と年間の実施件数が書かれているのみです。どれくらい食べさせられたかどうか、いわば成功率も必要ではないかと考えています。一定の基準を作って、除去の解除率を記載した方がいいのではないかと提案しました。 これも受け入れてもらえておりません。おそらく専門施設は重症を多く扱っており、解除率は低くなるというのもあると思いますが、邪推でしょうか?。 ちなみに、当院ですが卵、乳、小麦という3つの基本的なアレルゲンにおいて、ちゃんと通院のある患者さんでは、約9割が解除できていたと発表しています。こう示されると、通院して治したいと思う親御さんもいるはずだと考えています。 患者さんのためになることをいろいろと全国学会において提案しているのですが、聞き入れてもらえていないというのが現実のようです。 |
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