卵を食べて、じんましんが出て、かかりつけに駆け込んだという話を聞いたりします。 アレルギー採血を行なって、卵白が陽性であり、卵を除去するように指導されたというのもよく聞きます。 この場合、卵アレルギーと診断されたこと自体は間違いではないことが多いと思います。 一方、誤診が多いのは、以下のパターンだと思います。赤ちゃんの“湿疹”がひどく、小児科でアレルギー採血を行なったら、卵と小麦が陽性で、それらを除去するように言われたというケースです。 冒頭のケースは、卵を食べてすぐにアレルギー症状が出ていますが、この場合では卵も小麦も食べて、症状が出た訳ではないので、卵アレルギー、小麦のアレルギーと診断するのは正しいか、正しくないか判断できないことになると思います。 除去する必要のないものを、毎日必死に除去している親御さんは世の中には結構多いと思います。 アトピー性皮膚炎もぜんそくも正しく診断されたり、治療されていなかったりすることが少なくありませんが、食物アレルギーについても同様だと言わざるを得ません。 困っている患者さんを正しい方向に導ける医師が増えて欲しいと思っています。 |
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