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血管透過性亢進3
2023/02/27
血管の細胞が隙間を広げる理由について触れたいと思います。

皮膚に何らかの炎症が起こると、身体はすぐさま修復に取り掛かります。細菌が繁殖していれば細菌を取り除こうとします。

普段は血管の細胞の隙間がないのですが、こういう時は隙間を広げ、修復に取り掛かる白血球などを炎症の現場に集まりやすくします。

なお、血管も拡張して血流を増やします。そうすることで、血液中の酸素やブドウ糖などが現場に集まり、細胞がフル活動しやすくするのだそうです。ビックリするくらいすごいシステムが備わっているのです。

その結果、血管外の部分に血液が集まり、腫れます。血流が増しますので、そこは赤く見えるようになります。同部は痛みや熱感を感じるようにもなります。

学生の時に炎症の4徴候って学びましたが、「発赤」、「腫脹」、「疼痛」、「熱感」というワードは覚えていました。こういう身体を守る働きの結果として、起きていることでした。

皮膚の炎症を臨時的に一気に修復するために、血管の隙間を広げるなんて、普通は考えつかないと思います。人間の身体、さすがとしか言いようがありません。

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