恒例の8月の院内勉強会のお知らせです。 第24回の院内勉強会は、8月29日(土)の14時から始めたいと思います。 今回は前回に引き続き、小児アレルギーの分野でご活躍の海老澤先生の書かれた「子どものアレルギーのすべてがわかる本」の後半について解説したいと思っています。 食物アレルギーとぜんそくについて主に説明し、アレルギー性鼻炎、結膜炎、その他のアレルギーについても少し触れるつもりです。 過去23回の院内勉強会のうち、そのほとんどを食物アレルギーの解説にエネルギーを注ぎ込んできました。食物アレルギーの専門医は血液のアレルギー検査の他に、皮膚テスト、更にファイナルアンサーとしての「食物負荷試験」を行い、何が食べられて何が食べられないかを判断しています。 新潟に食物アレルギーの専門医がいなかったため、血液検査がすべてと考えている患者さんや子どもを扱う職種の方々にそれが正しくないことを知って頂く必要があったのです。 当院が開院して周囲の医療機関にも影響はあったようです。ぜんそくやアトピーと診断される患者さんが増えてきました。しかし、「食物負荷試験」だけは普及する気配がありません。相変わらず血液検査だけで判断されているようです。しばらくは食物アレルギー、特に「食物負荷試験」の存在を広く認知して頂けるような内容の話を続けていかなければならないと考えています。 その甲斐あってか、ここ8月の「食物負荷試験」の予約はいっぱいです。この勢いで、正しい認識を新潟県の食物アレルギーの患者さん全てに伝えたいと思っています。 かと言って、いまだにぜんそくもアトピーも過小診断、過小治療でお困りの患者さんも多く、当院には毎日そういった患者さんが受診されています。食物アレルギーの話だけしていればいい訳ではありません。 秋にはぜんそく発作が増えます。ぜんそくなのにマイコプラズマと診断されたり、予防すれば起こさずに済んだであろう発作を繰り返す患者さんも増えます。秋はぜんそくについての解説を行いたいと思っています。 アレルギーのお子さんを持つ親御さんは、小児科医にすべてを任せるだけではいけません。お子さんを守るためには、正しい知識を取得し症状悪化時に早めに手を打つようにしなければなりません。そのためには、当院の院内勉強会をご利用頂きたいと思っています。学びたいと思っている親御さんのために協力は惜しまないつもりです。 |
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