だいぶ秋も深まってきました。県内どこの小児科でもひどい咳やぜんそく発作で患者の子供たちが入院や外来で点滴を受けている光景が見られていると思います。
ここで入院の適応を確認しておきましょう。
1)重症な発作を起こしたことがある
2)2時間程度の外来治療で改善しない場合
3)中発作が前日から続き、夜眠れない場合
4)乳児は原則入院させる
5)大発作である
ご家族のご都合もあると思いますが、外来治療を希望された場合の注意です。病気が重くなって酸素不足になってしまった場合は、日中に酸素を吸ったり点滴したりという治療をしても、一番症状が悪化する夜中に“家”にいる訳ですから、何日も我慢させるのはお子さんに負担をかけることになってしまうと思います。上記の「入院の適応」を考慮した上で決断して頂いた方がいいと思います。
私の医院は「咳とアレルギーだけ」の医院と思われているようで(涙)、咳の患者が大半を占めています。なかなか症状が改善しないということで初診されますが、通院で改善してしまうと、「何度も通っていたのは何だったんだろう」、「もう入院しなくてよさそうな気がしてきました」、「通院するのがクセになる」などとお母さんから言われうれしくなってしまいます。
患者さんからの問診で丁寧に情報を集めると、“じきに悪くなりそうかどうか”がだいたい分かります。私の場合は必要ない患者には薬は使わない方針ですが、必要ないと判断すれば薬は処方しませんし、この子はまたひどい咳が出ると思うと予防を考えます。私もまだまだアレルギーや呼吸器の勉強を続けなければならないと考えていますが、このやり方でやってきて、大発作で受診された数名のお子さんはさすがに病院に入院目的で紹介致しましたが、それ以外でも外来点滴はほぼせずに済んでいます。患者の症状を見極めて、治療方針を決め、予防が必要な患者には予防をして、急な入院や点滴を避ける。これが私が福岡で学んできた方法です。といっても私が特殊な治療をしている訳ではありません。「小児気管支ぜんそく治療・管理ガイドライン2005」という私のお世話になった福岡の先生が中心になってまとめられた治療マニュアルに従っているだけです。
ガイドラインにのっとって治療すれば、咳や発作をかなり減少させることはできると思います。うまくいけば入院や外来点滴を減らせるのではないかと思っています。「うちの子、予防が必要かしら」と思われましたら、是非ご相談ください。


