小児科 すこやかアレルギークリニック

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お師匠さま2
2007年12月19日 更新

昨年、「食物アレルギー」と「乳幼児のアトピー性皮膚炎」の研修で福岡に行かせて頂きました。6年前は「ぜんそく」を中心に学んできたので、昨年は食物アレルギーとアトピーに的を絞ったかなりディープで、収穫の多い研修をさせて頂いたと思っています。先回、ぜんそくを中心にご指導頂いた先生の話をしましたが、今回はその時にお世話になった食物アレルギーでは間違いなく日本屈指の女性の先生のお話をしたいと思います。

アレルギー児の離乳食は米や野菜から始め、タンパク質を増やして行きますが、アレルギーの強い子供は一般的にはアレルギーを起こしにくい米や野菜でさえもかなり制限されます。以前から「血液検査が全てではない」と書いていますが、“参考”にはなります。例えば、卵白6、ミルク6、大豆6、小麦6、米6、エビ6、ピーナッツ6、、、と何を食べていいか分からないような患者さんも存在します。成長に伴い、いろいろな栄養を摂らないといけませんが、こういった患者さんこそ食物負荷試験が必要になってきます。今でこそ負荷試験が少しずつ注目されてきましたが、その先生は「少しでも栄養の摂れるものを食べさせてあげたい」という一心でこれまで長年に渡って食物負荷試験をされてきました。

昨年、福岡の病院にお世話になった時に、外来でその先生に“密着”させて頂き、食物負荷試験をはじめ、いろいろな技術を学ばせて頂きました。診療の合間に疑問点を質問すると嫌な顔ひとつせずに丁寧に教えて下さいました。そんな先生ですから、患者は九州全土から集まってきて、場合によっては関東から飛行機で受診されます。ひとりひとり親身になって診察し、困っていることに耳を傾け、問題を解決していきます。アレルギーはすぐには改善しないため、上手に付き合っていく姿勢が大切です。“3分診療”では対応できません。一人当たりの診察時間は長くなってしまうため、次の患者さんの待ち時間は長くなってしまいますが、驚いたとこに誰も文句ひとつ言いません。昼ご飯も食べず、黙々と朝から夕方まで困っている患者さんのために診療されています。その姿に、私はとても尊敬していますし、憧れてもいます。

私は自分の医院で、この先生のやり方を踏襲したいと考えていました。困っている患者さんにはある程度時間をかけてキチンと対応しているつもりです。いろいろな会議で東京に出掛けたりと、ご多忙な先生ではありますが、月に1度必ず食物アレルギー教室をやっていらっしゃいます。私が医院ではめずらしい勉強会を毎月行っているのも、この先生を真似ているのです。

福岡に行って、こんなに自分の生き方を変えてくれる先生方に出会えるとは思ってもみませんでした。日本の第一人者の先生から直接ご指導を受けてきたので、生意気を言うようですが「自分がやらずに誰がやる」という思いで新潟の地で診療しています。それがお世話になった先生への一番の恩返しだと思っています。