小児科 すこやかアレルギークリニック

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100%治す気持ち
2008年02月27日 更新

小児ぜんそくは、子供のだいたい13人に一人の割合でいると言われています。どこの小児科の看板を掲げている施設も、ぜんそくの患者は避けて通れません。

ぜんそくの治療法は数年前からめまぐるしく変わってきました。以前はテオドール内服やインタール・メプチンの吸入が主体でした。それは大人のぜんそくと違って“気管支が発作により狭くなっているだけ”と考えられていたので、気管支を広げてあげれば良いという発想でした。この時代は、成長とともに8割が治るとも言われていました。それが最近は大人と同じく気管支が“炎症”により傷んでしまい、治りにくいことが分かってきました。発作を繰り返す場合は、吸入ステロイドなどの炎症を鎮める治療でないといけないという認識に変わってきたのです。しかも6割くらいしか治らないと厳しい現実を突きつけられるに至ったのです。

ぜんそくは発作を繰り返すことで、気管支がどんどん傷んで、より発作を起こしやすくなります。よくゼーゼーいったり、咳き込みが多いようですと要注意です。医師によっては新しい治療を盛んに取り入れている人もいれば、昔の使い慣れた治療を優先している人もいます。患者さんは病気の良くなることを願って、病院や医院を受診されています。ぜんそくの治療法が医療機関によって異なるのは、本来ならあってはならないことだと思います。そのために最近はガイドラインブームと言っていいくらい、いろんな疾患で治療を画一化しようとガイドラインが作成されています。小児ぜんそくがこれだけ多いのですから、小児ぜんそくを扱う医師はガイドラインを熟知する必要がありますし、もし一生懸命治療しても発作を繰り返すようでしたら、専門医に紹介する柔軟性があってもいいと思います。

風邪を契機に発作を繰り返すのは仕方ないと思っているようでしたら、それは単に治療不足の可能性もあります。治療不足で発作を起こしているのに、点滴や吸入を繰り返しているようなるケースは、「専門的な目」でみて治療を強化すれば点滴に通う必要はなくなると思います。毎回点滴で良くしてもらっているとお考えかもしれませんが、時々発作を起こす子は予防した方が苦しくならないし、園や学校を休まなくて済みます。しかも発作を起こすクセを遠ざけることができるのです。そうやらないと、気管支が徐々に傷んでしまい、ぜんそくを治す方向にもっていけません。小学生以上の子では「発作を繰り返すことで、大人のぜんそくに近づいていく」と考えて下さい。なぜなら、子供のうちに治るぜんそくの子は、小学校に上がると発作はほとんど起こさなくなるからです。

私の場合、初診の患者さんで、年齢や重症度、これまでの経過から考えて成人ぜんそくになる可能性が高いと判断したら「厳しい」と正直に親御さんにお伝えしています。小学中学年以上はつい忙しくて通院がおろそかになりがちです。体力がついてくると治ってきているように見えるだけのこともあります。治るためには、私も患者さんも“治る努力”をしなければなりません。そのためには正しい認識を持たなければならないのです。

繰り返します。子供のぜんそくは半分強しか治りません。小学校でぜんそくをどれくらいの子が持っているかを調査すると、以前は小1~小6と年齢とともに減っていましたが、最近は逆に「増加」しているのです。特に時々発作を起こす場合は、治りづらいと言わざるを得ません。私は、ぜんそくを治したい一心で福岡で研修して「プロ」の治療を学んできました。自分を頼ってくださる患者さんには“100%治す気持ち”で対応させて頂いています。やはり医療には技術もそうですが“情熱”が大切だと思うのです。

当院では、県内では普及していない呼吸機能検査で肺機能を客観的に数字で評価したり、時間をかけて丁寧に分かりやすい説明を行っています。特に、小学生以降のお子さんで、吸入や点滴を繰り返している子は注意が必要です。そんな場合は、かかりつけ医にかかっていれば治るし、大丈夫とは言いきれないのです。発作を起こさないような予防的治療に切り替えないといけません。先日も書きましたが、“セカンドオピニオン”という形の受診でも構いません。私の持てる知識をフル活用し、どう治療すべきか対応させて頂きます。