小児科 すこやかアレルギークリニック

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運動誘発ぜんそく
2008年04月13日 更新

“小児ぜんそく”はどこの小児科でも避けることはできないくらい、頻度の高い病気です。

“ぜんそく”のある人とない人の差は、気管支が過敏かどうかであることは、以前お話ししたと思います。これを医学用語で「気道過敏性」といいます。気管支がさほど過敏でなければ“軽症”、とても過敏であれば“重症”と判断されます。ぜんそくを診断したり、治療する上でこの「気道過敏性」を考えないと対応しきれないと言っても過言ではないと思います。軽症以外になると、専門医でないとなかなか症状を鎮めることができないことも多いと思います。私も以前は“非専門医”でしたので、福岡で気道過敏性の見方を学ばせて頂いたのが大きいと思ってます。

当院に受診される新患の患者さんは、乳幼児であれば初めてのぜんそく発作も少なくないのですが、年齢が高くなると他の医療機関で治療を受けてきた方が多くなります。「気道過敏性」に注目して症状を見直すと、治療法をどうしたらいいかが分かります。

さて、「運動」をしてゼーゼーいったり、咳き込む子は結構多いと思います。気道過敏性が高い子にとって「運動」でさえも症状を出させるに充分なくらい刺激になるからです。これを「運動誘発ぜんそく」といいます。運動誘発ぜんそくは気道過敏性を測るひとつの指標になります。重症なぜんそくのお子さんにとって、運動誘発ぜんそくをいかに抑制するかも大事な対応策になるのです。重症であれば、治療していても運動によってゼーゼーを繰り返してしまいます。

私が治療してきたぜんそくの子の中で、サッカーがとても大好きな少年がいました。しかし、運動誘発ぜんそくで発作を繰り返しているために、前医からサッカーを止めるように指導されたそうです。困り果てた親御さんが「何とかサッカーを続けさせられないものか」と私のもとを受診されたのです。私のポリシーは「運動も含め、子供さんには何でも好きなことをやらせ、その上でぜんそく発作を起こさせないように治療する」ということです。

子供には無限の可能性があります。男子スケートの清水宏保選手はぜんそくを持っていることは有名ですが、ぜんそくがあっても世界一にもなれるのです。先の患者さんは専門的な知識を駆使し、一時的にサッカーは休む期間はありましたが、治療が進むにつれて症状も落ち着き、大好きなサッカーを思い切りやっても、発作は起きなくなりました。もしお子さんが、運動は好きなんだけれど主治医から運動を中止されている、運動するとすごく咳き込んだり、苦しがるが、それは仕方ないものと思っていらっしゃる等があるようでしたら、専門医による治療が必要と思われます。

発作を繰り返すことで、ぜんそくは重症化していきます。親御さんにとっても知らないうちに病気が悪化し、重くなっていくのは口惜しいじゃないですか。気付いた頃には治らないくらいに症状が進んでしまったということもあり得ます。お子さんの将来のためにも、キチンと正しい知識をもって、ぜんそくに立ち向かう努力が必要だと考えています。当院は専門的知識をもって、お子さんがぜんそくを克服するお手伝いをしておりますし、そのための努力は惜しみません。気になることがあれば、ぜひご相談下さい。