小児科 すこやかアレルギークリニック

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栄養のこと
2008年04月27日 更新

昨日の勉強会、無事に終了しました。

恩師の書かれた食物アレルギーの本の後半部分を説明しましたが、「栄養」の部分も含まれていました。本来なら栄養士さんが解説すべきパートでしたが、当院はまた栄養士を雇っていないので、私の分かる範囲で話をさせて頂きました。

食物アレルギーの子は、アレルゲンとして卵や乳製品、小麦などが多く、中には大豆製品や魚、肉類も除去しなければならない患者さんもいます。子供はめざましい勢いで成長と発達をしていますが、「たんぱく質」も多く摂る必要があります。成人に比し、体重当たり2.7倍のたんぱく質が必要だそうです。となると、食物アレルギーの子は重症であればある程“不利”になりますよね。

一般的には、卵や乳製品が摂れない子の方が多いのですが、そういった場合は肉類や、魚類、大豆製品でたんぱくを補充します。重症になれば、こういった食品も摂れなくなる可能性があるので、たんぱく質の摂取自体が困難になってきます。となると、成長期のお子さんに悪い影響が出かねません。小児の健康を守る“小児科医”として、何とか食べられる「たんぱく質」を探してあげなければなりません。場合によっては「食物負荷試験」が必要になります。

実はそんなに単純なものではなく、更に「カルシウム」や「鉄分」、「ビタミンD」などのバランスも考えないといけないのです。ミルクアレルギーがあればカルシウム、魚アレルギーがあればビタミンD不足に陥りやすいと言われています。小魚にはカルシウムが多く含まれると言われていますが、牛乳よりも吸収が悪いので意識して摂る必要があります。

当院は、まだ全県的には知名度が低いので、上記のような対応が必要な患者さんはごく一部です。医師の理解や指導が足りずに過剰に制限されている患者さんが多いのです。こういうケースでは、よく説明して食物負荷試験をして、適切な除去や制限になるようにしています。

食物アレルギー医療を一生懸命やっていると、今後は最重症の患者さんが集まってくることが予想されます。そうなったら栄養士を雇わなければならないと思っています。以前も書いたと思いますが、栄養士の学校では取り立てて食物アレルギーの講義はないようなので、食物アレルギーの専門医が教えてあげなければいけない部分があると聞いています。当院は小さな医院で、スタッフを何人も雇う余裕もないのですが、ハイレベルな食物アレルギー医療を提供していくためには、そういうことも考えていかなければなりません。

日曜の朝、久々にやらなければならないことから解放されて、ホッとしていましたが、医院の診療時間や待ち時間のことなどもいろいろ考えなければならないという現実を思い出しました(涙)。患者さんのために、医院のために、ひとつひとつ改善していかなければならないと思っています。