お陰さまで、当院も開院してまもなく8か月経とうとしています。
ぜんそくや、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、じんましんなどのアレルギー疾患の患者さんが多く受診されています。全県的にも「アレルギー」を前面に押し出した小児科は稀であり、確実に通院して下さる患者さんが増えております。アレルギーを中心に地域医療に少しは貢献できているのかなと思っています。
重症の患者さんの症状を軽くして、他の子と同じように日常生活を過ごせるようにすることは小児科医として当然のことです。私が力を入れているのは、アレルギー専門医として、軽症の子供を見極めて、それ以上悪化させないようにすることも重要だと思っています。
軽症の場合、ぜんそくは風邪などの呼吸器感染、アトピーは乳児湿疹などと診断されているケースが少なくありません。特にぜんそくは、発作を繰り返し、症状が重くなっていくと言われています。病気は何でも早期発見早期治療が大切と思いますが、できる限り診断は正しく付けて、悪化させないようにする努力が必要です。親御さんがぜんそくと認識していなければ、「うちの子は咳が出やすい子だから」と放置され、結果的により咳が出やすくなってしまうこともあるのです。また、この世にゼーゼーする“風邪”なんて存在しないのに、風邪薬を飲み続けている場合もあります。ぜんそくなら“風邪薬”は効きません。親御さんの正しい理解なくして、治療はできないのです。
ぜんそくのような慢性的な病気は、医者の力だけではどうにもできません。家庭での情報が大事になってきます。ですから、親御さんに正しく管理するポイントをご理解頂き、ともに歩んでいく姿勢が大切だと考えています。私は外来で、ぜんそくと風邪の違いをお話しし、同じ「咳」でも各々の咳の違いを繰り返し説明しています。
ありがたいことに、当院を受診されている患者さんの親御さんから、診察時に咳の詳しい状況を教えて頂いています。「咳も出なく調子がいいです」とか「走ると咳が出ます」、「笑うと咳がちょっと出ます」などとツボを押さえた申し出があるので、「じゃあ薬を止めてみましょう」とか「まだ咳が出やすいので、油断はできないでしょう」と方針を立てやすくなっています。
患者さんが思うよりも繊細な注意で診ていかなければならないのが、ぜんそくのポイントです。専門医でなければ、難しいケースも少なくありません。寒暖の差があり、咳が出やすくなっています。咳の長引く方は、“風邪”ではない可能性もあります。ご心配な方は受診して下さい。


