小児科 すこやかアレルギークリニック

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CHANGE
2008年06月10日 更新

最近は久々にドラマを観ています。キムタクが総理をやっているドラマ「CHANGE」です。展開は読めるものの、つい観てしまうんですよね(笑)。

昨日の外来が終わって、医院を閉めようとしていた時のことです。お父さんが、お子さんを抱きかかえて慌てて医院に飛び込んできました。

「子供がアレルギーを起こしてしまって!!」と言っています。少し前に、卵でアレルギーの強い症状を起こしたお子さんでしたので、私も急いで診察室に招き入れました。診察すると、全身真っ赤で、じんましんが身体中に出ていますが、ショック等の生命の危機的な状況まで陥ってはいませんでした。ただし、少しゼーゼーいっていましたので、強めの症状である「アナフィラキシー」と診断されました。

無理のないことですが、お父さん、お母さんも相当慌てているように見えました。しかし、よく話を聞いてみると、驚いたことに下手な小児科医顔負けの冷静な対処を既に家で行っていました。数ヶ月前に今回よりも強めの症状を起こしていたので、私がそういった場合に対処に使える薬を処方していたのです。ともすると医師から「入院しましょう」と言われるくらいの状況でしたが、早めの対処が奏功して入院を免れました。

医院でしばらく経過を診させて頂いていたのですが、その間にいろいろと話をしていました。少し前に生活の拠点をN市に移されたのですが、アレルギーを理由になかなかお子さんの通う園が見つからないとおっしゃるのです。「アレルギーの子がいないから」などの経験不足等を理由に受け入れが難しいそうなのです。お母さんは「アレルギーで、こんなに園を探すのに苦労するとは思いませんでした」とため息まじりに話してくれました。この春にS市に引っ越されたお母さんも、遠い中当院を受診された際に「これまでよりも園の対応が劣るようだ」と印象をおっしゃっていました。

食物アレルギーは0歳が最多ですが、幼稚園や保育園くらいの年代でも5%程度の頻度でいるはずです。園の関係者の間でも無視できないくらいの数の患者さんがいるはずです。「患者がいない」、「経験がない」なんて言っていられないと思うのです。これからもっと増える可能性があります。好きで病気になった訳ではないのに、両親が行かせたいと思う園に行けないのは気の毒ですし、園側には「食物アレルギー」についてもっと学んで頂きたいと思っています。

食物アレルギーは、実際に医師の目の前で食べさせて、食べられることを確認する「食物負荷試験」ができなければ真の専門家とは言えません。園児のために食物アレルギーの知識を持ちたいのだけれど、指導してくれる医師がいないので二の足を踏んでいるという幼稚園や保育園があれば、私の方から出向いてお話させて頂きたいと思っています。4~5人でも集まって頂ければ、それで充分だと思います。当然、講演料はいりません。土曜の午後であれば時間を作りたいと思います。誰かがそうしなければ、新潟県の食物アレルギー医療を“CHANGE”させることはできないと思うのです。

冒頭の患者さんは“素人”ですが、私の指導した通りの対応をされ、立派にお子さんを守られたと思います。園の関係者の方もアレルギーはよく知らなくても、学ぶ気持ちがあればキチンと対応できるようになるはずです。みんなで一歩を踏み出そうではありませんか。