小児科 すこやかアレルギークリニック

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この子にとっては
2008年06月12日 更新

先日の外来で、あるお母さんからこんなことを言われました。

「先生のところに通い始めて3か月。この3か月間、1日も休まずに幼稚園に通えるなんて、この子にとっては奇跡なんです。ありがとうございます。」

当院は、ぜんそくの患者さんがたくさん定期的に通院して下さっています。自分を頼って下さる患者さんは、どの患者さんも大切にしているつもりです。お子さんたちの日常生活を妨げないように治療していますので、面と向かって言われると、妙に照れてしまいます(笑)。

ぜんそくは痰がらみの咳が繰り返し発作的に出ます。ゼーゼーいって苦しくなったり、眠れなくなったりすることもあります。医学は科学であり、学問なので、ぜんそくの症状には共通点があります。私は患者さんの説明に「理論」を重んじています。いえいえ、そんな小難しいことは話しませんよ。なぜそういう症状が出るのか、発作の兆しの見きわめ方、対処法、受診のタイミング、どういう状態を目指すのか、などを繰り返し説明しているのです。

ご存知の通り“風邪”を引くとぜんそくは悪化してしまいます。幼稚園と言えば、常に園児の誰かが体調を崩しており、菌やウィルスをもらう確率が高いのです。風邪を引くなと言っても無理なので、風邪の時こそが勝負と言いますか、風邪を引いた時にこそ、早めの対処をするよう説明しています。後手後手になっては、より悪化してしまいます。このお母さんにも、この辺りを何度も説明していましたが、その甲斐あってか、治療は「理論」通りにうまくいっていると思っています。

お母さんの話では、当院に通う以前は「薬をもらいにいっている」という感じだったけれど、今は「診てもらっているという実感がある」と言って下さいました。ありがたいことです。“より丁寧に、よりハイレベルに、そして発作を起こさせない”ような治療を心掛けているつもりです。通院して頂いているのに、症状が安定しなければ、例えばしょっちゅう発作を起こして点滴を繰り返しているようでは、主治医として失格になってしまいます。そう言って下さるところをみると、少しは狙った通りの診療ができできているのかなと思ったりします。

以前も書いたように、診察室にはおもちゃをたくさん置いていて、子供たちが通うのが楽しいように配慮しているつもりです。親御さんには、今回のお母さんのように、お子さんの症状を安定させて通院する意味を感じて頂けるような診療をしていきたいと考えています。