小児科 すこやかアレルギークリニック

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肺炎とは違います
2008年06月25日 更新

今日、ある医療関係の方と話をしていました。

発作を起こす度に、点滴治療をしている子供たちが多いというぜんそく治療の現状を話していたら、こう言われました。

「みんな点滴をしてもらって、治療してもらった気持ちになっているんでしょうね。」

確かにそうかもしれません。苦しくなってから病院を受診し、点滴に通って「あー、やれやれ」と思っている方は、点滴をしなくても済む方法があることを知って頂きたいと思います。それと同時に発作を繰り返すことで、ぜんそくという病気を悪化させているかもしれないことを理解して頂きたいのです。

まさか「ぜんそく」と診断されていないのに、点滴を繰り返されていることはないとは思いますが、強い咳込みや呼吸困難を繰り返しているとしたら、主治医からハッキリと伝えられていなくても「ぜんそく」の可能性が高いと考えていいと思います。

風邪をこじらせて“肺炎”になりかけて、点滴に通ったとします。薬が効いて、熱や咳などの症状が改善した場合は「あー、よかったぁ」と理解して頂いて構いませんが、ぜんそくの場合は、そう考えるのは「ちょっと待った」です。点滴を繰り返せば繰り返す程、発作を起こすクセが定着する可能性があるのです。

肺炎が一時的な急性の病気であり、クセにはなりませんが、ぜんそくはしぶとい慢性の病気なのです。甘く考えて頂きたくないのです。その証拠として、みな治りたいと思っているのに、小児ぜんそくは6割程度しか治ってくれないのです。

点滴を繰り返すお子さんは、日頃からかなり咳込みを繰り返しているはずです。そういった症状が頻繁であれば、いわゆる“風邪”が引き金となって重い発作を起こし、点滴をしなければならない状況に陥ってしまうのです。ですから、そういう状況であれば、ぜんそくは軽くなく、予防的治療が必要となります。

予想外に発作を起こしてしまった場合は仕方ありませんが、たいていの場合、日頃から予兆はあると思うのです。ぜんそくという病気をよく理解して、丁寧に診療していると点滴は必要なくなると思いますし、そうすることで発作を起こしにくくできる。それがぜんそく治療の基本だと思うのです。

アレルギー学会が推奨する「ガイドライン」通りの治療がまずは周囲から普及するよう、アレルギー専門医として努力していかなければならないと、その責任をヒシヒシと感じています。