当院は、アレルギーの患者さんが多いのですが、“ある工夫”をしています。
昨日も書きましたが、良心的に時間をかける医療は、医院にとっては収益面では不利になり得ますが、患者さんには有り難い“サービス”だと思います。しかし、気になる点と言えば、医院の滞在時間が長ければ、風邪などをもらう可能性があります。それはデメリットになります。
アレルギーで困っている患者さんに、時間をかけて説明することは正しいことですし、当院の売りでもある訳ですから、こだわって続けていくつもりです。では、その“風邪をもらうかもしれないというデメリット”をどうするか?が問題になると思います。
さすがに私も一般小児科を16年以上やっています。小児科専門医の資格も持っています。風邪なら一部の例外を除いて、ほとんどの子は数日で解熱し、元気になるものです。小児科医をやっていると数日後の状態を予想できます。
普通なら、主治医から3日後に受診するよう言われることが多いでしょうが、当院では「治ったら来なくていい」とお話ししています。もちろん登園許可書が必要な場合は例外です。「もう大丈夫」と言って欲しい患者さんもいらっしゃるかもしれませんが、ほとんどのお子さんが症状が良くなっているので「忙しいのに、診せにいくのは大変」というのがお母さん方の本音だと思います。また、治ったのに、別の風邪をもらう可能性もあるのです。
急に熱が出た場合は、最初の診察はさせて頂かなければなりません。熱が主症状の場合、隔離用の部屋で待機して頂いており、風邪をあげたり、もらったりしないよう努力しております。再診については「治ったら来なくていいです。治りが悪かったら教えて下さい。」と言っています。そうすれば、院内感染の確率を減らすことができると考えています。
先日、お子さんがヒューヒューいったために、近医にかかったそうです。薬をもらっても症状の改善が思わしくなかったそうですが、主治医から「症状がそのままなら来なくていい」と言われたそうです。“悪化がなければ、咳は長引くものだから様子を見てもいい”という意味なのかと私は理解しました。医師の立場からすれば、分からなくはないのですが、患者さんは不安になって、当院を初めて受診されたのです。
同じ“来なくていい”でも差があるのかなと思います。私は、病態を考えて治療すれば、たいていの咳は止める自信がありますので、当院で治療させて頂くことになりました。
アレルギーは、慢性の病気なので通院は必要です。患者さんのご家族には繰り返し説明して、通院の必要性をご理解頂く努力をしているつもりです。そして、症状が安定してくれば、1ヶ月なり、1ヶ月半なり、なるべく長期の処方をして、通院の間隔を空け、園や学校をなるべく休まないように配慮しているつもりです。ぜんそくで2週間ごとに通院している患者さんもいらっしゃるようですが、当院では症状が安定すれば、発作を起こしにくいことが分かっているので、もっと長期の処方をしています。
最近は、仕事をされているお母さんも多いでしょうし、風邪くらいなら“通院”という患者さんのご家族の負担を取ってあげるのも、企業努力のひとつだと思っています。症状の改善が思わしくなければ、受診してくださいでも事足りると思っています。
当院は、まもなく開院して1年になります。2年目に入るに当たり、患者さんにとってメリットとなることはどんどん採用して、患者さんから信用される小児科クリニックを作っていきたいと思っています。


