小児科 すこやかアレルギークリニック

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患者さんの権利
2008年10月08日 更新

月曜日の外来は、どうかしていました。

土曜が「すこやか健康フェア」のため休診で、2連休だったからかもしれませんが、患者さんが“どっと押し寄せた”という感じの外来でした。

どの商売もそうですが、お客さんがたくさん来れば経営面で有利です。当院は、数をたくさん診ようという医療には興味がありません。スピードを優先すれば、説明も短くなり、見落としも増える可能性があります。しかも、2~3分の診察時間では味気ないし、患者さんとのコミュニケーションすら図れません。医師ならば“医療の質”にこだわるべきだと考えています。そんなスタイルで診療していると、百何十人という患者さんが来られた場合、ホントに大変なことになります(汗)。

最近は、寒暖の差が出てきてぜんそく発作を起こしやすい時期になってきています。調子を崩している患者さんも少なくなかったです。しかし、日頃から時間をかけて、患者さんひとりひとりの治療が適切かどうかを考えながら治療していますので、軽い発作を起こしているお子さんはいましたが、点滴を要するケースは一人もいませんでした。吸入も2~3人くらいでしょうか。

こどものぜんそくの治療は、丁寧にやればこれくらいで治めることは可能なのです。自分で言うのも何ですが、こだわりの成果だと考えています。もし発作を繰り返している患者さんがいるとしたら、しっかり治療すればこれくらいの状況にすることは難しくありません。

多くのかかりつけの患者さんの中には、新患の患者さんも混じります。よく「混んでいるから一人当たりに時間をかけられない」という医師がいますが、それはどうでしょうか?。新患の患者さんにしてみれば、病気を何とかして欲しいと思って受診された訳です。分かるまで病状や治療について説明して欲しいと思って受診されるのです。混んでいるから説明が短くしようとするのは「医院」の都合であって、患者さんには全く関係ないと思います。私はそう思っているので、いつも通り時間をかけて説明しているつもりです。

診療時間の終わりに間に合わそうというペースを上げるのも、どちらかというと「医院」の都合だと思います。受付時間に来られたのなら、時間をかけてキチンと説明するのが筋だと思っています。確かにスタッフも時間通りに帰りたいとは思いますが、この辺は経営者の“思想”というか、考え方なのでしょう。結局、月曜日は20時を過ぎてやっと診療が終了しました。

世の中には、モンスターペアレントの他に“モンスターペイシェント”という自分の権利を過度に主張する患者さんもいるようですが、患者さんはお子さんの病気について何とか改善させたい、どうしてよくならないのか理解したいと思って医療機関を受診しているのです。「あっという間に診察が終わってしまった」とか、「何も聞けずに終わってしまった」、「何度通っても良くならない」とおっしゃる患者さんは結構多いのです。逆にもっと“権利”を主張すべきではないでしょうか?。

いつも言っている、ぜんそくで強い咳を繰り返しているのに“風邪”と診断されている患者さんは、毎日のように当院を受診されます。そういうケースでは、診察時間が短く、ぜんそくの典型的な症状があるのに“風邪”ということになっています。問診不足、説明不足は否めません。家が近い、信頼しているなどの理由でかかりつけ医としてその先生を選んだのでしょうから、もっと質問し、なぜ良くならないのかなどいろいろ聞いた方がいいし、それは患者さんの“権利”だと思います。

アレルギーならば、慢性の病気ですぐには良くならないので、親御さんが「第2の主治医」にならなければなりません。つまりすべて医者任せではいけないのです。ぜんそくについてキチンと理解し、こういう症状の時はどうするとか、主治医と打ち合わせしておくべきでしょう。

ぜんそくは「秋」が最も悪化しやすいのです。主治医からお子さんの重症度や治療法、今後の見通しなどをじっくりと説明してもらったらいかがでしょうか?。これは“権利”でもあり、お子さんの病気のために是非とも理解しておかなければならないポイントです。

当院では、ぜんそくの治療は、小児アレルギー学会推奨の治療法(ガイドライン)に則った治療を選択しています。初診時に過小治療だったケースが多く、適切な薬を選び、よく説明した上で治療させて頂いています。その結果、この1年で1000人まではいっていないでしょうが、かなり多くの患者さんを定期的に診させて頂いています。近隣には専門的な診療が必要な患者さんが、まだまだいらっしゃると思います。

困っている患者さんのために、患者さんの“権利”を尊重しつつ一歩ずつ確実に進んでいきたいと思っています。