小児科 すこやかアレルギークリニック

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苦しい上に痛いのは…
2008年10月15日 更新

先日、まだ小さいのにゼーゼーいって、苦しそうにしている子が受診されました。

肩で息をしており、顔色もすぐれません。当院の診察室にはおもちゃが沢山あるので、たいていの子が遊びたがるのですが、全く元気がありません。前日の夜は、あまり眠れなかったそうです。

初めてのゼーゼーでしたが、ぜんそく発作の可能性が高いと考えました。点滴をする医師もいるでしょうが、明らかな酸素不足なら病院での入院治療が原則です。酸素濃度を測ると、やや低下しているものの、即入院という程度でもありませんでした。

しかし、急速に症状が悪化してきたようで、治療で何とか歯止めをかけなければなりません。“適切”な治療させて頂くことにしました。ただ、作戦が成功してくれるか、よく分からないので、念のために薬の効きが悪ければ入院もあり得ると、付け加えました。私もその治療で“勝算”はあったのですが、お母さんもだいぶ不安そうだったので「明日再診してください。心配だったら夕方に連れてきてもいいですよ。」と説明しました。

朝一番の受診だったのですが、昼前に「ゼーゼーいっているようだ。でも寝ている。」と電話がありました。「寝ていれば様子をみていいでしょう。」と答えました。

夕方に、お子さんを連れて再診されました。お母さんの話によると「昼からもぐっすりと眠れて、遊ぶ元気が出てきました」ということでした。治療が著効し、劇的に症状が改善しているようです。前日の夜はほとんど眠れなかったので、寝不足が解消され、本人も元気が出てきたようです。顔色も良くなり、診察室のおもちゃで遊ぼうとしています。ほんの数時間前の状態がウソのようで、お母さんもここまで回復するとは思ってもいなかったようです。私も“してやったり”という気持ちでした(笑)。

翌日も受診して頂きましたが、その日の夜は“爆睡”だったそうです。たった1日で元通りのように元気になったとお母さんも喜んでおられました。そりゃ、入院も少し覚悟されていたそうなので、嬉しかったと思います。

開業医は、目の前の患者さんの病気の症状をいち早く改善させなければなりません。病院と違い、病棟を持たないのでなるべくは入院せずに、何とかしなければなりません。ゼーゼーが重いと何日も点滴に通わせる治療をする医師もいますが、今回は症状に合った適切な治療をしただけで、お子さんに痛い思いは一切させておりません。申し訳ないですが、専門的に勉強しているかどうかで、治療法や治療効果に差が出てきてしまうのは致し方ないことだと思います。

大人の場合は点滴治療が仕方ないこともありますが、小児ぜんそくは専門医の手にかかれば点滴せずに改善させることも難しくはありません。ぜんそく発作でただでさえ苦しい思いをしているのに、更に痛い思いをさせるのは私は反対です。やはり小児科医は技術を磨いて、こどもに負担のかかる痛い治療は避けるよう努力したいものです。