今は、どこの医療機関でもインフルエンザのワクチンで混雑していると思います。
通常、病気にならなければ病院には用はないでしょうから、今は病気の患者さんの他に“健康”な人がワクチンを受けに病院を受診されているので、病院は混雑するはずです。
昨年の9月に医院を開かせて頂きました。ワクチンの接種料金は各医院で決めていいことになっています。医師会などで「統一料金」にするのは法に触れるからだそうです。各医院はワクチンの購入価に診察料、注射の費用、ワクチンの保管・消耗などの費用などを加えて医院独自で決定しています。当然、医院の収入にもなります。当院では開院直前は準備で忙しく、時間的余裕もなかったので、知り合いの先生にも相談した上で決定したという経緯があります(汗)。
以前も触れましたが、ぜんそくのお子さんはインフルエンザにかかると、重い発作を起こす可能性があります。日頃からキチンと治療しているので、発作で入院しないようにする自信はそれなりにありますが、インフルエンザの場合は話は別です。また、当院で診ている重症アトピー性皮膚炎のお子さんも、高熱が続いていると入浴できず皮膚症状が悪化する可能性があります。
料金は、一度決めたら変えてはいけないということもありません。昨年よりも、アレルギーでのかかりつけの患者さんも増えました。私の技術を信じて、多くの患者さんに通院して頂いております。現在は格差社会であり、不景気で時代の閉塞感すら漂っています。中にはお子さんにインフルエンザワクチンを受けさせたくても、ちょっと難しいとおっしゃる親御さんもいらっしゃるかもしれません。
インフルエンザワクチンの効果の持続は半年程度で、毎年受ける必要があり、更に免疫の充分でない幼児は3割程度の抑止効果しかないとの報告もあります。麻疹ワクチン(MRワクチン)などに比べると“不完全”なワクチンと言わざるを得ません。だから、予防接種をしてもAとBのしっかり2回かかってしまう子も存在するのです。
ならば「インフルエンザワクチンの料金を下げましょう」と考えました。ですから、当院では昨年は1回3000円のところを、今年は2500円に下げました。「技術は安売りすべきではない」という医師もいるかもしれませんが、これは当院なりの“良心”であり、企業努力の結果だと考えて頂けると有り難く思います。
ネットで調べてみると、全国的には1回当たり2000~3000円が多いようです。先日、別の地区の先生に話を聞いてみると、その先生のところは2000円だそうで、近隣にはもっと安い小児科もあるそうです。
「ワクチンの時間帯には、通常の診察も投薬もしない」という医療機関も多いようです。効率よくワクチン接種に専念したいという意味合いかもしれません。当院は市外から受診されるアレルギーの患者さんも多く、「遠くて頻繁に受診できないので接種と投薬を一緒にできないか」との問い合わせも多いのです。そりゃ、患者さんにとっては一緒にしてもらえた方が“効率”が良いですよね。ごもっともだと思います。なるべく患者さんのニーズに合わせていますので、接種と投薬の2つを行うこともあって診療がスムーズに行かないこともあります。
「卵アレルギーがあるから、予防接種ができない」と思い込んでいる患者さんもいますが、当院では何人もアレルギー検査で卵白が「6」のお子さんや、卵を食べてアレルギー症状の出たお子さんにも接種しています。医師も卵アレルギーを理由に接種できないと判断する場合がありますが、それは正しくありません。皮膚テストという確認する方法があるのです。時間をかければ、患者さんの受けたいというご希望に沿うことができるのです。
こういう理由で、当院ではインフルエンザワクチンの待ち時間が長かったりすると思うのです。ただ効率を追求せず、患者さんにとって良心的で安全な予防接種を心掛けたいと考えています。来年のインフルエンザワクチンに向けて、今年の「課題」をいかに解決していくかをスタッフと検討していきたいと思っています。


