小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

「分かりません」
2009年02月02日 更新

小児科医は、原則として子どもの病気をすべて診ることになります。

内科なら呼吸器科、循環器科、神経内科、腎臓科、内分泌科などと分かれていますが、子どもの病気はそれだけではありません。皮膚科、耳鼻科、眼科、時には整形外科の病気も診ることがあります。小児科医はこれらすべてに対応しなければなりません。現実的にこれらすべてに100点満点の対応のできる小児科医は存在しません。

上越の地で開院してはや1年半が経とうとしています。アレルギーの患者さんが圧倒的に多い現状です。週明けの月曜日ともなると、週末に具合が悪くなったお子さんを連れて、いち早く診てもらいたいと受診される親御さんが多いと思います。当院の場合は、「アトピーの経過を診せにきました」と言われるケースも多々あります。

しかし、小児科らしくアレルギー以外の患者さんも受診されます。小児科医として18年目に入りますので、それなりの対応はできるつもりです。しかし、患者さんはいろんな相談に来られます。正直言って、何だかよく分からないケースに遭遇することもあります。

いつも言っている通り、患者さんをみたら、まず「診断」をつける必要があります。それから「治療」が始まるはずです。アトピー性皮膚炎ならそれなりに診ることができると思っていますが、アトピー以外の皮膚疾患で分からないことが過去に数回ありました。その時は、期待して当院を受診して頂いているのに自分の力不足で対応できないので、こう言っています。「せっかく期待して受診されたと思いますが、私にはよく分かりません。力になれずすみません。より専門である皮膚科の先生に診てもらった方がいいと思います。」

医者としては、こう言うことに無力感のほかに恥ずかしさもありますが、患者さんが治ることを思えば、自分としてはこの患者さんに誠意を尽くしたと考えています。

先日、重症アナフィラキシーの20代の患者さんが受診されました。全身にじんましんが出て、呼吸困難、血圧低下もみられるそうです。ある小児科を受診したところアレルギー検査をして「食物アレルギーではないな」と言われたそうです。患者さんも「じゃあ何なんですか?」と聞くこともなかったので、その後もアナフィラキシー症状を繰り返していました。血圧が低下するということは、生命の危機的状況でもあります。残念ながら過去にかかった複数の医療機関では、重篤であるということも伝えられていませんでした。

まだ答が出ていないので詳しくは言えませんが、現時点で考えている病名のほかに、どうしたら日頃の症状を抑えることができるか、アナフィラキシー時の対応などをお話ししました。

この患者さんは、繰り返す重症な症状に困っていましたが、どの医療機関を受診したらいいのか分からなかったとおっしゃっていました。私が全て完璧に対応できるとは思いません。しかし、この患者さんは一歩間違えば死につながる可能性があります。アナフィラキシーもしくは重症なアレルギーと思われる患者さんは是非紹介して頂きたいと思っています。