小児科 すこやかアレルギークリニック

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肺機能検査のすすめ
2009年02月04日 更新

「肺機能検査」ってご存知ですか?。

私がよく言うぜんそくのガイドラインでは、肺機能検査を行うことを推奨しています。先日、この検査をしなければ適切な治療が選択できなかってあろう患者さんが受診されました。

数日前に小学校低学年のぜんそくのこの患者さんが当院を初診されました。どうして当院を知られたのか分かりませんが、40~50キロ離れた街から当院を目指して来て下さいました。

ガイドラインでは、発作の頻度により「間欠型」から「重症持続型」まで4つのクラスに分けています。「間欠型」だとたまに発作を起こす程度なので、継続的な治療をせずともよいということになっています。当たり前のことですが、重症度により治療の濃さは異なります。ですから「間欠型」なら症状が落ち着けば、治療を中止するのが一般的と思います。

私は患者さんの説明に時間をかけるとよく言っていますが、いわゆる事情聴取にあたる問診にも時間を割いています。この患者さんの場合、どう聞いても「間欠型」です。もともと患者さんは、地元の病院の薦める治療でいいのかどうかをハッキリさせて欲しくて、当院を受診されたのです。

当院はぜんそく治療にこだわっていますが、ガイドラインに準じた治療法を選択しています。最初は、地元の先生の治療でいいだろうと考えていました。でも自分の中で、ちょっと引っ掛かるものがありました。発作を起こすと、症状がやや重めなのが気になったのです。

そこで「肺機能検査」を行いました。胸いっぱいに貯めた空気を機械につながれた筒の中に一気に吹き込むだけの簡単な検査です。これで異常がなければ、現在の治療でいいでしょうと言おうと思っていました。

結果は、残念ながら正常とは言えませんでした。明らかに気管支が痛んでおり、そのままでは大人にぜんそくを持ち越してしまう可能性が高いと判断される状態でした。現在の治療では過小であり、病態に見合った治療をする必要があると説明しました。つまり吸入ステロイドを選択致しました。

小児ぜんそくは、大抵の患者さんが治るものと思ったら、正しい認識とは言えません。専門医の間では、5割というのが大方の見方です。当院で治療をして最終的に治るところまで持っていけるかどうかは、治療してみなければ分かりません。しかし、ゼーゼーしたら一時的に薬を飲むといったやり方では、過小治療のため、症状の改善を望むのは難しかったと思います。

今回は「肺機能検査」をやることで、適切な治療法を見つけられたケースだと思います。ガイドラインでは肺機能検査を推奨しています。上越では、ほとんど行われていないと思いますが、この検査を行って適切に治療していくべき患者さんは他にもいらっしゃると思っています。中越、下越には肺機能検査を行っている小児科の先生はいますので、上越にも広めたいと思っています。

「肺機能検査」は、小学校の低学年のお子さんくらいから可能になります。専門的なテクニックを駆使して、当院を頼って下さる患者さんのために適切なぜんそく治療を行っていきたいと考えています。