昨日は、ぜんそく患者さんには肺機能検査をしなければ、重症度が見極め切れないケースがあるとお話しました。
先日、ある小児科でぜんそくの治療を受けていて、今は治療を止めている小学生の患者さんが本当に止めていいのか確認するために、当院を頼って受診されました。話を聞くと、痰がらみの咳が続いているそうです。
そういう咳がずっと続いているそうですが、それを“風邪”と考えるのは無理があると思います。それは昨年秋から数ヶ月に渡って持続しているからです。そんな“風邪”はないですよね?。
子どものぜんそくが治る場合は、思春期になってからのことが多いですから、このお子さんの場合はちょっと早いのかな?と考えました。となると、ぜんそくの症状が持続する痰として見られてるのかもしれません。単純に体が大きくなって、気管支が太くなったためにゼーゼーしにくくなっているだけなのかもしれないと思ったのです。
特に大人よりも体の強くない子どもの場合は、悪い方を予測して早めに対応する方がいいと思いますし、そう心掛けています。
新潟県だけでなく、全国的にもあまり肺機能検査は行われていませんが、昨日お話ししたケースのように肺機能検査をしなければ、見落としてしまう場合もあります。症状を甘くみて治療不足に陥り、そのお子さんがぜんそく症状を繰り返したら、プロとして申し訳ないと思います。今回のお子さんも是非とも肺機能検査をやってみたいと考えました。
結果はいかに…。正常でした。よかった!。しかし、肺機能が正常だから、ぜんそくは治ったというのは早合点です。ぜんそく症状が出るのは、どの患者さんも共通点があるものです。いろいろ考えて問診してみましたが、朝の痰以外これといったものが見つかりませんでした。
最初は、ぜんそくが意外に重くてまだ治り切っていないのだろうと考えていましたが、肺機能検査も含めて異常がないと、ぜんそくはかなり改善しているのではないかと考え始めました。もしかしたら蓄のう症があって、鼻が気管支を刺激した結果、そういう症状を持続させているのかもしれません。
親御さんはぜんそくが治って欲しいと願って、小児科に通っていました。現時点では、疑わしい症状があるため、ほぼ治っているのかもしれないし、治っていないのかもしれない。いずれにしても、この状態を「風邪のせいだ」と診断するには無理がありますので、鼻の状況も考えながら慎重に対応しなければならないと思っています。


