小児科 すこやかアレルギークリニック

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検査しません
2009年02月19日 更新

昨日、今は「アレルギー週間」であり、アレルギーに関する正しい知識を持つことが大切だと述べました。

当院は、アレルギークリニックという名前をつけていることもあり、尚更そういった啓発活動が重要だと思います。だからこそ、日頃からホームページや院内勉強会などで情報発信もしているつもりです。

先日、新患の赤ちゃんの患者さんが受診されました。「咳が出る」そうです。当院には、治療しても咳が止まらないと言う患者さんが多いのですが、問診をしてみてもそういったこともありません。結局、私の診断は「風邪」でした。

診察が終わると、お母さんが「もう一つ聞いていいですか?」とおっしゃいます。「どうぞ」と答えると、食物アレルギーが心配だと話し始めて下さいました。これから離乳食が始まるに当たり、アレルギー検査をしてもらった方がいいのかということでした。お母さんはその相談が主目的だったようです。

心配するのでしたら、やはり何らかの根拠が必要です。これは何かありそうだといくつか問診をしました。よくあるのが「お母さん(お父さん)が食物アレルギーなどアレルギーの病気を持っている」、「兄弟にアレルギーがある」、「本人にアトピー性皮膚炎がある」、「母が卵を食べて母乳を与えると皮膚が悪くなる気がする」などでしょうか。どれを聞いても、何も触れるものがありません。診察しても、アトピー性皮膚炎を思わせる症状は見当たりません。

更に聞いてみると、お母さんの周囲では離乳食を始める前に医院でアレルギー検査をしてもらっているから、やった方が良いんじゃないかと心配になったそうです。診察を終わって赤ちゃんと目が合いました。警戒したような、心配そうな目で私を見ています。

私はお母さんにこう言いました。「検査はしなくていいんじゃないでしょうか」と。

当院は、子どもの嫌がる検査や点滴は極力しないようにしています。必要最低限にすべきだと考えています。採血によるアレルギー検査をしてすべてが分かるのでしたら、やらせて頂くでしょう。しかし、患者さんが思う程、アレルギー検査は完璧ではありません。

子を思う親心でしょうが、ご両親にアレアルギーがなく、本人もアトピーも食物アレルギーの気配もないお子さんに採血は必要でしょうか?。もちろん食物アレルギーになる可能性は否定できませんが、確率的にもかなり少ないはずです。しかも、実際のところ離乳食はアレルギーを起こしにくい米と野菜から開始します。何か心配な症状が出てからでも遅くはないと考えています。

検査すれば、医院に検査料が入ります。しかし、しなくてもいいであろう検査を「しない」と言ってあげあるのも患者教育というか、患者さんへの愛情であろうと私は思います。もちろん、しない根拠を時間をかけて説明し、理解して頂かなければ意味がありません。

子どもは普通ゼーゼーいいませんが、ゼーゼーを繰り返しても“風邪”だと信じ切っている親御さんもいらっしゃいます。こういう患者さんに会う度に、キチンと説明しています。繰り返す症状に対し、正しい知識を持って頂きたいと願っています。

当院は、アレルギーに関する啓発活動を地道に続けていくつもりです。