小児科 すこやかアレルギークリニック

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“長期管理”中なのに
2009年03月19日 更新

昨日は、ぜんそく治療の“長期管理”についてお話ししました。

ぜんそくの治療には2週類あります。ひとつは発作のために息苦しくて、睡眠を含めた日常生活を送れなくなった場合、吸入や点滴などで発作を鎮めて、苦しみから解放するような治療です。もうひとつが“長期管理”です。つまり、発作を徹底的に予防して、発作を起こしづらくして、ぜんそくを治癒に至らしめるという長期にわたる戦略のことです。

“長期管理”をしっかり行えば、発作を起こしづらくなりますので、呼吸困難などはまず起こさなくなります。つまり、“長期管理”をキチンと行えるかどうかが、ぜんそく治療に関してはアマチュアかプロフェッショナルかの分かれ目になります。

ぜんそくの治療が上手いか上手くないかの差は、まさに“長期管理”の差でもある訳です。実際にある話ですが、ぜんそく症状を繰り返す度に“風邪”と診断されるケースを結構目にします。点滴を繰り返し、ぜんそくと気管支炎が混同されて治療されていることさえあります。これだと“長期管理”どころではないのです。咳も止まるはずがありません。ぜんそくはどの小児科でも対応しなければいけない病気なので、もう少し専門的知識を身につける必要があるのではないかと思っています。もちろんかなりキチンを行っている先生もいらっしゃいます。

ここ最近では、当院ではトップクラスにゼーゼー言いやすいお子さんを診ており、当然そうなるのですが、“長期管理”を行っていました。先日、そのお子さんが胃腸炎症状が見られたそうです。子どもを見てくれる人がいないという理由で、他の医療機関を受診されたそうです。整腸剤を出され、当院の薬はすべて止めるよう指示があったそうです。普通、老人が血圧やその他の慢性疾患の薬を飲んでいると、いきなり止めるよう指示する医師はいないと思うのですが…。

2~3日後に、この患者さんがゼーゼーいって、夜も眠れないと当院を緊急受診されました。私はこれまで患者さんを怒るようなことはなかったと言えます。しかし、さすがにこの時ばかりは、「お母さん、この薬止めちゃいけないって言ったよね?」とちょっと語気を強めてしまいました…。ごめんなさい。

お母さんも自己判断で止めた訳ではありません。結果的には、私の指導不足だったのでしょう。ただ、継続治療中はゼーゼーもほとんど聞かれずに、これからもっと安定していくだろうと言う矢先のことでしたので、私も相当ガッカリしたし、何より防ぎ得たのに、お子さんを苦しくさせてしまったのが悲しいです。

このエピソードのように、ぜんそくを上手く治療していくには“長期管理”が欠かせないということを地元に広く知って頂く必要がありそうです。私のよく言う「ガイドライン」は重症度により、“長期管理”の具体策が明記されています。「ガイドラインが大事だ」と言っていたのは、言い換えれば「正しく“長期管理”される必要がある」(そうしなければなかなか改善が得られない)ということだったのです。

発作や強い咳込みを繰り返すようでしたら、“長期管理”について主治医に尋ねてみてもいいのではないでしょうか?。