「学校生活管理指導表」というものがあります。
心臓病や腎臓病のものは従来から存在しました。心臓や腎臓に病気があると激しい運動ができない場合があったりするので、学校での運動制限や注意事項を主治医が書いて学校に協力を求めるものです。
近年、アレルギー疾患が増加し、児童や生徒の間にぜんそくやアレルギー性鼻炎、食物アレルギーがかなりの頻度であることから、アレルギーを無視できないので「学校生活管理指導表」に“アレルギー疾患用”が加えられたのです。
先日、ある内科の先生からこの「学校生活管理指導表」の記載を目的とした紹介がありました。その患者さんはフルーツアレルギーがあり、以前から食べるとアレルギー症状が誘発されてしまうため、除去をしていたそうです。そのお子さんの通う学校では、今年度から必要な患者さんは「学校生活管理指導表」を提出するようになったのだそうです。結構細かいことを求められるので、医師の方も書き慣れていないと戸惑うことと思います。
実は、私の記憶が確かなら文部科学省は昨年の春からゴーサインを出していたのに、末端で止まっているらしく、全く足並みが揃っていません。特に食物アレルギーは、好きで食べられない訳ではないので、誤食によりアレルギー症状を起こす可能性のあるお子さんは「学校生活管理指導表」を提出する必要があります。しかし、ご存知ないが故に出すこともできないお子さんは相当数いらっしゃると思います。
「学校生活管理指導表」は病気により5項目に分けられています。「ぜんそく」「アトピー性皮膚炎」「アレルギー性鼻炎」「食物アレルギー・アナフィラキシー」「アレルギー性結膜炎」です。記載には専門的知識が求められます。
昨日も触れたようにぜんそくの重症度分類に間欠型や軽症持続型などがありますが、専門医でないと軽症持続型を見抜けない場合があると書きました。この「学校生活管理指導表」にも軽症持続型かどうかを記入しなければなりません。アレルギー専門医の間では、専門でない先生にはちょっと難しいという意見があるのも事実です。
考えてみると、医師にとっても難しいものを学校側がキチンと理解できているかと言われると厳しいものがあるのではないでしょうか?。もしかしたら、この難しさが普及を妨げているのかもしれないと思ったりします。提出された「学校生活管理指導表」は校長先生をはじめ、学校側が注意事項を共有しなければ意味がありません。あの内容を学校の先生方がキチンと理解することはかなり難しいと思われます。
そこで、当院が毎月行っている院内勉強会を利用して、「学校生活管理指導表」の5つの病気を2回に分けて、解説しようと思っています。4月の院内勉強会を5月にずらして、5月16日と23日の2週に渡って行う予定です。追って詳細は告知しますが、是非学校関係者や親御さん、校医をやられている同業者の先生にも参加して頂きたいと思っています。
当院は、地元のアレルギーのレベルアップのために今後もこういう勉強会を継続してやっていこうと考えています。


