小児科 すこやかアレルギークリニック

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調べない方が身のため
2009年04月25日 更新

先日、下越のある街から食物アレルギーの患者さんが紹介状を持って受診されました。

アトピー性皮膚炎とぜんそくも合併していました。アトピーは最初は皮膚科に通っていたそうですが、「うちは2歳まではアトピーと診断しないから」と言われ、診断のないままステロイドが処方されていました。

ちょっと突っ込ませて頂きたいのですが、アトピーの頻度を研究したデータによると、4か月や1歳半で10%前後見られるはずです。つまり、2歳以下でもアトピーは存在することになります。

治療しても皮膚が良くならないと小児科の医院に替えたそうですが、小児科らしくアレルギー検査をやることになったそうです。

食物アレルギーに多いのは卵、ミルク、小麦です。これが三大アレルゲンと言われています。小児科の先生は卵白、ミルク、小麦を調べようとしたそうです。お母さんが「もっと他にも調べてもらえないですか」と頼んだら、「米とか反応が出たらどうするの?。調べない方が身のためだ。」と言われたそうです。

結果は、調べた3項目の全てが陽性だったそうです。たまたま3項目だけが陽性だったのかもしれませんが、他に陽性に出やすいものに大豆やピーナッツ、エビ、魚、ゴマ、ソバなどがあります。私はいつもアレルギー検査は当てにならないと言っていますが、でも参考にはなります。これらの項目が陽性であれば、食べさせる時には注意を要します。新たに検査をして痛い思いをするのなら、その時に一緒に調べた方が良かったのだと思います。私は調べた方が、身のためだと思うのですが…。

仮にアレルギー検査で陽性であっても、過去の食生活を入念に問診すれば、何を食べ何を除去べきかはおおよそ分かると思います。分からなければ、それを分かるようにするのが「食物負荷試験」なのです。

結局、当院以外で「食物負荷試験」をやっている病院に紹介され、卵と乳製品、小麦の負荷試験を行い、解除が進められました。この地区では、「食物負荷試験」の認知度が上がっているようで、開業の先生が「食物負荷試験」目的に紹介状を書いています。素晴らしい連携だと思います。上越にも徐々に広まって欲しいと願っています。

これからいろんなものを口にする年齢になりますので、かわいそうですが結局当院で他にアレルゲンとなりやすい食品のアレルギー検査を行わなければならなくなりました。お子さんのために、どの食品が安全で、どれを注意しないといけないかを明確にさせたいと思っています。

食物アレルギーのこと、ぜんそくのこと、アトピー性皮膚炎のこと、どれも時間をかけて説明しました。お母さんも初めて聞くことが多かったようです。当院がEBMに沿った正しい医療を行っていることをキチンと理解して欲しかったし、「この人なら子どもの病気を任せられる」と思って頂くには、誠実で理論的な対応をするしかありません。

診察室を出る前に言われたのですが、実は既に当院のホームページをご存知で、以前から受診してみたいと思っていたとお聞きしてビックリしました。

アレルギー体質の強いお子さんは、ぜんそく、アトピー、食物アレルギーを合併しやすいのです。現実問題として、3つの病気をお持ちのお子さんの対応をできる小児科医は非常に少ないと思います。福岡の研修先で、重症のアレルギーのお子さんを多く診てきたので、この患者さんにも腕の見せどころだと思います。3つの病気とも当院で面倒をみさせて頂こうと思っています。