アトピー性皮膚炎の患者さんは、とても多いのです。
一見してアトピーと分かるケースは多いですし、外出時にアトピーとおぼしきお子さんを見かけると「この子はちゃんとアトピーと診断されているだろうか?。ちゃんとガイドラインに沿った治療をされているのだろうか?。」と心配になります。
アトピー性皮膚炎の特徴として、「痒み」があります。
赤ちゃんを抱いていると、手を伸ばし手をバタバタすることがあります。その手が私の顔に当たってしまうことがあります。そうするといとも簡単に引っ掻き傷ができます。
赤ちゃんの爪は、幅が狭く、とても薄いのでイメージ的には穴をあける道具である“キリ”だと思っています。大人の爪は、キリの反対側の木の柄でしょうか。木の柄で皮膚をなぞっても痛くありませんが、キリの先では容易に引っ掻き傷ができてしまうのです。
しかも、赤ちゃんの皮膚は薄いので、尚更傷つきやすく、掻くことに遠慮がないので、傷だらけになってしまいます。その結果として、一見してアトピーと分かるような状態になってしまうのです。
アトピーの痒みを止める方法が見つかれば、ノーベル賞ものだと聞いたことがあります。それくらい難しいということです。しかし、こういう言い方は好きではありませんが、手っ取り早く痒みを減らす方法があります。それはガイドラインに沿った治療をすることです。
当院に来られる患者さんのほとんどが、軟膏は使われています。にもかかわらず、引っ掻き傷だらけの状況で受診されます。過小診断、過小治療があまりにも多いのです。
以前も書きましたが、手の自由が利かない赤ちゃんがどうして確実に顔を掻くのかを考えて頂きたいと思います。それは、途方もなく痒いからです。赤ちゃんも好きで掻いている訳ではないのです。これを見たら、まずやるべきことがあるはずです。ちゃんと診断し、適正に治療することではないでしょうか?。
アレルギー検査を薦められるケースも多いでしょうが、しかしガイドラインでは、まず皮膚の症状を鎮めることと記載されています。ガイドラインが普及し、引っ掻き傷の赤ちゃんが減ることを願ってやみません。


