小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

神経質
2009年05月18日 更新

まず、1回目の学校生活管理指導表に関する勉強会が終わりました。

参加者の学校関係者の方々に食物アレルギーの最新の考え方をご理解頂けたと思っています。地道に“正しい知識”を上越の地に広めたいと思っています。

先日、某市から患者さんが受診されました。以前から食物アレルギーで私が診ており「食物負荷試験」までしています。私の“実力”は理解して下さっています。

受診した理由は「長引く咳」でした。かれこれ1か月くらい咳が続いていたそうです。地元のかかりつけで診てもらっていたそうですが、咳は止まらなかったそうです。こういうケースは当院にもよく来られます。やはり常識的と言うか、冷静に考えて頂きたいのです。“風邪”で咳が1か月も続くものでしょうか?。当院にかかる患者さんにこう説明すると、「そうですよね…」と納得して下さいます。

この患者さんの場合は、かかりつけ医での治療中にぜんそくを疑われ、アレルギー検査を行われていました。しかし、ダニやハウスダストの値が陰性だったので、「ぜんそくではないです。お母さんが神経質になっているんでしょう。」と説明されたそうです。

確かに、小児ぜんそくはアレルギー検査を行うとダニが陽性になることが多いのです。しかし、です。「ダニが陰性だからぜんそくではない」という考えは正しくありません。そもそも、ぜんそくとは症状を繰り返す病気であり、アレルギー検査が陽性か陰性かは大きな問題ではありません。きっとこういう風に判断され、「ぜんそくではない」と診断されているお子さんは少なくないと思います。

医師は、子どもを心配するお母さんに対して「神経質」という言葉をあまり使うべきではないと思うのです。さまざまなことを考え、冷静に診断や治療を判断すべきです。分からなければ、専門医に紹介するくらいの対応は必要だろうと思います。

当院には、治療しても咳が長期間止まらないと受診されるケースが多いです。信頼されたからには、答えを出す最大限の努力をしなければなりません。感染症だったり、副鼻腔炎だったり、ぜんそくが隠れていることもあります。病気の症状には特徴がありますので、問診と診察を丁寧に行えば、かなりの精度で診断と治療はできるのではないでしょうか?。ちなみに冒頭の患者さんは、ぜんそくと考えられました。

病気の症状を診断し、その症状を消失させるのが我々小児科医の仕事です。同じ薬を処方し続けられている患者さんをよく目にしますが、思った通りに治療しても治らなければ、診断が正しくないのではないかと考えた方がいいと思います。当院では何でも正しく診断し、治療できるとは言いませんが、それを目指し努力しているつもりです。咳の長引く患者さんで頻度の高いのは、今回のケースのようにぜんそくなので、ほとんどの咳は止めてきたと自負しています。

治療しても咳が長引き止まらない患者さんは、ご相談頂ければと思っています。