小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

ブレる
2009年07月28日 更新

ニュースを見れば、最近は選挙の話題で持ち切りです。

自民党劣勢と報道されていますが、その一因として麻生総理の発言がブレており、リーダシップを発揮できていないことが挙げられています。

ここで政治の話をするつもりはありませんが、政治家と同様に医師も発言がブレてはいけないと思うのです。

他院で治療して咳が止まらないと、当院を受診されるケースはかなりあります。私のよく言う「ガイドライン」では、たまに発作を起こすお子さんはその都度の治療を、かなりの頻度で発作を起こす患者さんは予防的治療が必要とされています。「ガイドライン」ではたまに発作を起こす軽い人を「間欠型」、1か月に1度程度で発作を起こす人を「軽症持続型」と言っています。

昨日、治療が適切でなく母が失職してしまった気の毒な話をしました。つまり「軽症持続型」なのに「間欠型」と軽くみられていたので治療不足に陥っていたのです。

以前、あるアレルギー科でぜんそくと診断されてもいないのに、パルミコートという重症ぜんそくのお子さんに使うべき吸入治療を薦められていた患者さんが、本当にその治療が必要なのか疑問に思い、当院に相談に来られたことがあります。

ぜんそくと診断していないお子さんにパルミコート吸入を薦めるのはどうかなと思いますし、この治療は高価な吸入器を必要とします。25000円の出費は一般家庭にはキツいと思いますし、医師は患者さんには本当に必要なものだけを薦めるべきでしょう。

ちなみに、この患者さんはぜんそくと診断され、重症度は「軽症持続型」と判断されました。この場合、いきなりパルミコート吸入は過剰と判断され、年齢的にもまず先にやるべき治療があり、それを患者さんにお薦めしました。この患者さんの場合は、治療不足でなく、逆にオーバーな治療だったかと思います。

「ガイドライン」では年齢により治療に若干の違いがありますが、昨日の患者さんも、この患者さんも似たような年齢で、いずれも「軽症持続型」なので、本来なら同じ治療にならなければならないはずです。治療が過小になったり、過剰になるようなブレは許されないのです。

「ガイドライン」をキチンと把握していれば、ブレはなくなるはずです。ぜんそく治療において、過小治療よりは過剰な治療の方がまだいいと思います。過剰なら、治療効果が高いので、症状が治まる可能性が高いからです。しかし、過剰だと副作用が出ることが懸念され、やはり適切なものが一番です。

医師はブレた診療を続けていると、一国の総理のように支持率が低下してしまうと思います。ブレのない、リーダーシップを持った医療を日頃から心掛けたいものと思っています。