週末に迫った「すこやか健康フェア」の準備に余念がありません。
勤務医時代は外来で30人くらいの患者さんを診ると「疲れたなー」と思っていましたが、開業してみるとその何倍もの患者さんに対応しなければならず、診察が終わる頃にはまさに疲労困憊になっています。
それでも、食物アレルギーの子ども達を何とか救いたいと思って、医院を挙げてイベントを企画しています。より多くの方々を少しでも楽にしたいと切望しています。連日、診療後にパソコンに向かい、講演などの諸々の準備をしています。
そんな中、最近の外来に多いのはぜんそくの患者さんです。強い咳込みやゼーゼーで受診される方が少なくありません。今年の秋は例年よりも発作を起こしやすいようです。
食物アレルギーをアレルギー検査だけで判断している医師が多いと繰り返しています。しかし、それに負けず劣らず咳が出ると“風邪”と診断されているケースが少なくありません。これは子どもも大人にも言えることだと思います。
先日、某市から来られた患者さんは、診断名も告げられずに午前と午後に吸入に通うように指示されていました。クループ症候群でもそれ専用の吸入をすることがありますが、一般的に吸入は、ぜんそくの治療として用いられています。
いつも言っている通り、「診断」があって初めて「治療」の戦略を立てられます。「診断」が間違っていれば、「治療」も間違います。「診断」を告げないのは、政治家の世界でよく言われる“説明責任”を果たしていないことになります。
患者さんも医師に遠慮してか、任せっぱなしになっていることが多いように思います。自分の大事なお子さんのことなのです。疑問に思えば、トコトン質問すべきでしょう。それにキチンを答えてくれないなら、医師の対応に問題があると思います。
診断に自信がなければ「ぜんそくだと思うんだけど」と言ってくれればいいのですが、吸入や点滴を繰り返されていたそうです。しまいにはシングレアかキプレスだと思いますが、ぜんそくの治療薬が処方され、1~2週間で「もう止めていい」とストップされていました。結局、不満に思い当院を受診されたのです。
お母さんから話を聞いて、ぜんそくで治療を継続的に行わなければならないくらい重症であることが分かりました。そういった治療をしていなければ、朝夕と1日2回吸入を繰り返してもどれだけの意味があるのだろうと思います。
やはり患者さんは知名度の高いところに行くことが多く、口惜しい思いをすることがあります。治療の開始が遅れたこともあり、発作を起こすクセがついているので、時間をかけてそのクセを取り去らないといけないのです。治療を根本から見直す必要があるのです。
往々にしてかなり重症になって初めて「ぜんそくです」と診断されるケースが多いように思います。病気の基本は早期発見、早期治療のはずです。私の本音としては「もっと早く受診してくれていれば」と思います。ただ、早期発見とは言っても、ガイドラインを知っていればぜんそくを簡単に見極められなければいけないのです。
食物アレルギーは、毎日の食事に不安を抱える親御さんや園関係者が多いので、「すこやか健康フェア」で啓発をしたいと考えています。しかし、これまで述べてきたように、それよりも患者数が多いはずのぜんそくも対応が適切とは言い難いと思っています。今後「すこやか健康フェア」でぜんそくも取り上げていかなければならないと考えています。


