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新型ワクチン、本当に始まるのか
2009年10月16日 更新

当院は“直接対話”を大切にしています。

アレルギーは専門医でなければ診断や指導が難しいケースも結構多いようで、ぜんそくやアトピーの診断すら付いておらず、治療もままならない患者さんが当院を初診された時に、当たり前のことですが親御さんの目を見て、診断根拠を明らかにし、今後どう治療していきたいかを説明しています。それが親として一番ホッとされる対応と思っています。これまで何度安堵の涙を流したお母さんがいたことか。

どの小児科もそうでしょうが、最近は新型インフルエンザのワクチンについて聞かれることがとても多いです。今週に入って患者さんが極めて多いので、診察が終わって「じゃあね、バイバイ」と声をかけると「新型のことなんですけど…」とちょっと申し訳なさそうに聞かれることが少なくありません。

他の小児科は基礎疾患のない子どもがほとんどのようですが、当院は毎日9割以上が基礎疾患を持っている子ども達が受診しています。当然、新型ワクチンを「うちの子には是非とも」と考えている親御さんが多いと思います。「実はね、うちの医院で打てるよう希望を出しているんだけど、まだ返事がないんだよ」なんて話していると、あっという間に3~4分は経ってしまいます。

でも、国が基礎疾患があれば優先されると宣言しているので、基礎疾患を持つ子を多く診ている当院が現在の状況を正直に伝える必要があると思っているので、次の診察を急ぎたいところですが、それは致し方ないと思っています。“直接”私の口からと思い、お伝えしています。

1か月も前から新型ワクチンの予約を受けている医療機関があるらしく、そのウワサは市内に広まっています。変な言い方になりますが、より一層当院の患者さんを浮き足立たせているように思います。ちょっとどうにかして欲しいです。1か月前といえば、医院で接種できるなんて話は全くなかったのです。それはビジネス指向としか思えないのですが、こんなところで各医院の方針などが明らかになるのかなと思っています。

県内の1000カ所以上の医療機関で新型ワクチンを受けられそうだと、つい先日発表がありました。近々公表されるそうだと15日のニュースで報道していました。当院もさすがにその中に含まれると思っています。ようやくここまで話が進んできたので、県外の話ですが、新型の予約を始めた医院もちらほら出てきたそうです。

15日の報道の中で、「医療関係者は19日から、ぜんそくなどの基礎疾患を持つ患者は来月2日から接種をスタートする」と言っていました。多分、明日以降の診察室で質面攻めにあうことでしょう。

今回、とても変に思っているのが、日にちまで具体的に報道されている割に、『医院には何の通達もない』のです。11月2日といえば、あと2週間しかありません。

その間に、当院に配分されるワクチンが少数であれば、インフルエンザにかかったら重い発作を起こすであろう患者さんをピックアップして、最優先に打つことになるでしょうが、当院にかかっているぜんそくの患者さんは数百人、軽い子も含めると千人は超えているであろうと思います。それをどうリストアップしろというのでしょうか?。逆に、たっぷりと配分して頂けるのであれば、ぜんそくの軽い人も含め一気に接種してしまった方が“平等”になるのかもしれません。

普通の小児科なら、12月から1歳から小学低学年までのいわゆる3番目に優先される子ども達が接種の出番になるので、その頃には状況は少しは落ち着いて、ある程度は計画的に打てるのかもしれません。当院のようにぜんそくの患者さんが極めて多く、優先されて、丁寧にやるべきなのに、準備期間が全くと言っていい程与えられていないのです。

近々アナウンスがあるのかもしれませんが、当院にどれだけ配分され、そのワクチンがいつ入荷するかも皆目見当がつかない状態ですので、予約も始められません。当院は季節性インフルエンザのワクチンの最中ですが、それは11月も続きます。それにいきなり新型のワクチンを接種する作業が上乗せされるとなると、一般診療もままならないと思います。受付への電話も鳴り止まないことでしょう。

「本当に11月2日から始まってしまうのだろうか?」と恐怖に似た感覚を持ちつつ、具体的な情報を待つしかないというのが現状です。そんな医院の身も少しは国や県に考えて欲しいと思っていますが、それを言っても何も始まりません。

最近は、更に不安をかき立てるかのように新型インフルエンザで幼い命が奪われているニュースも流れています。どの親御さんも「我が子にはいち早く接種させたい」という気持ちは痛いくらい分かっているつもりです。新型ワクチンは、正直に誠意を持って対応しようとすればする程、困難な作業になると思います。当院はスタッフ一同、情報を待った上でなるべく冷静に対処していきたいと考えています。