小児科 すこやかアレルギークリニック

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キセキ
2009年10月17日 更新

最近、新患と言って当院を初めて受診される患者さんがとても多いです。

咳が止まらないと、幼稚園や保育園の先生から「すこやかさんに行ってみたら?」と薦めてくれるケースが増えているようです。上越ではマイコプラズマや気管支炎と診断されていることが多いのですが、きっと園の先生方が当院にかかってぜんそくと診断されて、症状が良くなっているお子さん達を何人も経験されているからでしょうが、「アレルギーかもしれないよ」とアドバイスをして下さるようです。有り難いことです。

診察室で大きな期待を胸に受診されたなんて話を聞くと、一層下手なことはできません。「オレが何とかしなきゃ」と思います。丁寧に問診しただけで、だいたい答が分かります。本来、医療関係者ではない園の先生の指摘は鋭く、ぜんそくが隠れていることが多いのです。すごい観察力だと思います。

個人的には、アレルギーだけの小児科とは思われたくないので、感染症も丁寧に対応しているつもりです。

アトピー性皮膚炎をよく診ているせいか、聴診しようと服をたくし上げた時に非常に気になるのは、本来みずみずしい肌をしているはずの子どもがカサカサしているとアトピーが隠れているのではないかと考えるし、その次に気になるのが“水イボ”です。結構な頻度で見られます。

水イボがこれまた「医者泣かせ」なのです。医者により対応が異なることがあります。よく行われるのが、ピンセットでイボ自体をつまみ取ること。痛みを伴うので私自身やりたくないのですが、最も現実的な対応だと言われています。平均6か月程度で自然に治るとも言われていますが、様子を見るうちに広がり過ぎて、1年半くらいかかってしまうこともあるようです。その他に液体窒素や硝酸銀を使う方法もあるようですが、決め手に欠くように思います。

少し前に、「水イボを何とかして欲しい」と新たに患者さんが当院を受診されました。顔を見ると元気のよさそうなお子さんでしたが、診察してみて超の付くくらい驚きました。洋服の下は水イボだらけ!ってくらい小さいものから大きなものまで水イボが広がっていました。数は推定150個。私の小児科人生で最もショッキングな水イボの患者さんでした。

水イボにステロイド軟膏は使うという方法は聞いたことがありませんが、ある皮膚科で処方されていました。親御さんは一生懸命ステロイドと保湿剤、抗生剤の混合の軟膏を塗り続けていました。

塗っても塗っても水イボは良くなりませんでした。アトピーの子に水イボが合併すると掻くという行為で広がると言われています。私の推測では、水イボは薬の塗布という行為で広げられたのではないかと考えています。そうでなければあそこまで広がることはなかったでしょう。

初日は、150個をピンセットで取りきれるはずもなく、ステロイドを塗るのを止めて様子をみようか、ということになりました。あまりのショックにそれしか言えませんでした。

後日痒がるので何とかして欲しいと再診されました。小児科なら「皮膚科へ行け」なんてスルーパスすることもあるでしょう。私としても大してできることはないので、申し訳なく思っていました。ただ、他の皮膚科に行っても場合によっては冷たくあしらわれるだけ(?)と思ったので、アトピーで痒み止めの内服薬を使うこともあるので、それを試してみようと考えました。

結果はほとんど効きませんでした(涙)。正直言って、やや苦し紛れって感もない訳ではないのですが、普通のイボに使う貼り薬を使ってみようと考えました。以前も使ったことがあるのですが、有効なケースとイマイチなケースがあります。150個もあると、親御さんも貼るのが大変なはず…。

つい先日、その患者さんが再診されました。他にどんな手を使おうと思いながら、診察するとキセキが起きました!!!。あれだけ大量にあった水イボがほぼ消失しているではありませんかっ。本当にキセキとしか言いようがありません。

貼り薬を貼って、水イボが柔らかくなったら中側の芯を取り除くのですが、作戦が成功して面白いように取れるため、親御さんが貼っては芯を出しという行為を繰り返されたそうです。それで短期間での治療に成功したという訳です。それにしてもビックリしました。いや、最初と最後の2回ビックリさせられました。

水イボで困っている患者さんは少なくないので、明日から水イボで困っている患者さん達に大勢受診されても困ります(汗)が、諦めずにいろいろとやってみるのも手だなと思いました。