つい最近まで、新型インフルエンザのワクチンが何日に何人分が届くか分からないと繰り返してきました。
当院には、間もなく数十人分のワクチンが届きます。ようやく患者さんに接種をどのようにするか計画を立てられるようになりました。
少しずつ当院の知名度が上がってきているようで、咳が止まらないと当院を受診して下さる患者さんが増えています。そう診断されていなくても、明らかなぜんそくの患者さんも多く、その場合キチンとそう説明しています。少々ビックリされる方もいますし、「あぁ、やっぱりね」という反応の親御さんもいらっしゃいます。長引いた咳が当院の治療ですぐに止まると、私の腕を信用して下さいます。
私も専門施設で子どもの「アレルギー学」という学問を学び、専門的に診療しています。普通の小児科医よりは知識も技術も持っているつもりです。同じ小児科医でも、その差を知って頂くのも「アレルギー専門医」の私の仕事であろうと思っています。そんな当院に、ぜんそくの患者さんが徐々に増え、軽症から重症まで大勢の患者さんが通院して下さるようになりました。
そして今回の新型インフルエンザです。今回の流行で「慢性疾患を持つ子を手厚く守らなければならない」ということが広く知れ渡ったと思います。患者さんは好きで病気になった訳ではないのに、慢性的に長引く咳で悩まされ、夜も眠れず楽しみにしていた行事にも参加できないこともあります。アレルギーを専門に診ている当院としては、この認識が一過性でないことを望んでいます。
国が基礎疾患のある子どもを優先すると明言していますので、当院もそれに従うつもりです。1000人くらい診ていて、数十人分のワクチンが手元に届きます。県外の私の友人のアレルギー専門医も「吸入ステロイドを連用している重症な子ども達を優先するしかない」と言っていますし、アレルギーを志す医師の考えることは同じようです。
今後、新型ワクチンは何日に新潟県に何本入ってくるかという予定を見てみますと、徐々に増産体制になるようで沢山入ってくるようです。少なくとも今回の限られた本数の中で、真面目に治療に通っているにもかかわらず、発作を起こしやすいお子さんのみに限らせて頂きたいと思います。申し訳ありませんが、当院のかかりつけの患者さんが多いので、フルタイドなどの吸入ステロイドを連用している小学生、中学生は次回に回って頂きたいと思っています。次回には接種できるものと予想しています。
今回に限り、当院から連絡のあった対象の患者さんに、11月14日と21日の土曜の15時半から新型ワクチンの接種を行いたいと思います。あくまで日本小児アレルギー学会が推奨する「ガイドライン」に基づいて治療しても、発作を起こしやすいお子さんに限定させて頂きます。患者さんを選んではいけない、という気持ちはもちろんあります。しかし、国が基礎疾患を持つ患者さんを重症化させないことを優先しておりますので、苦渋の選択とご理解ください。
今回、重症な患者さんをリストアップしていて、以前重めの発作を起こしたことがあるものの、最近は落ち着いていて薬を連用していない方、本来なら吸入ステロイドを続けるように説明しているのに、ほんの数人ですが親の判断で治療を止めている方は対象から外させて頂いております。
診察室で優先する旨を伝えられればいいのですが、それができなかった場合は、当院から患者さんに連絡を差し上げる方針です。14日、21日のどちらかに来て頂くには、患者さんのご都合もあるでしょうから、早めに日程を調整して頂くのが目的です。
患者さんに電話するのは“営業”のようで本当はしたくないのです。当院かかりつけの患者さんの自宅に4回も電話し、乳児健診に来るように勧誘している小児科もあるようです。しまいには「まだ(乳児健診の)予約が入っていないんですけど」と強要するかのような対応だったと聞いています。新型ワクチンの予約といい、“営業”に走ったと思われる対応をしている医院は存在します。予約を多く集めれば、経営面で有利なのです。しかし、腕と信念があれば、患者さんは自然と頼ってくれます。今回ばかりはポリシーに反するようですが、致し方ないと思っています。
なお、吸入ステロイドを継続している小学生、中学生は数百人おり、院内掲示とホームページでお知らせしたいと思っております。注意しながら、チェックして頂きたいと思っています。


