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ミエナイ チカラ
2009年11月24日 更新

新型インフルエンザのワクチンに関して、問題点があまりにも多いことはご存知の方も多いと思いますし、この場で指摘もしています。

上越は流行がここにきて拡大していますが、既に大流行している地域も多く、全国では数十人の命が奪われ、新型インフルエンザにより入院された方が多くいることでしょう。国をあげて、国民を守らなければならなかったはずです。もっと早く何とかならなかったのかという思いは残ります。

中には流行が収まってきている地域もあるでしょうが、そんな中で、基礎疾患や妊婦に対して接種が始まり、そして基礎疾患を持たない子どもへの接種が進もうとしています。対応がゴテゴテと言わざるを得ないでしょう。

国が主導でやっている割には、足並みも揃っていません。今後、少しずつ供給が増していくでしょうが、新型ワクチンが不足しているは事実です。そんな状況で、某市では見切り発車で基礎疾患のない子どもの予約を開始し、数千人の予約を取っている医院もあるようです。

普通の小児科は、ぜんそくなどの基礎疾患を持つ子どもの接種に忙しく、供給も定かでないため、基礎疾患のない子ども達のワクチンを打ってあげたくてもできない状況です。予約すらできずにいます。この対応の差はどこから来るのでしょうか?。

国が主導でやっている割りに、一部の医院に患者も収入も偏ってしまうのは変だし、かかりつけ医で接種できない状況になっているのはおかしなことだと思います。この辺も、国や県が一斉に予約と取り始めるよう指示を出せば、こんな利己主義的なやり方を防ぐことはできたと思っています。いずれにしても患者さんには、各医院が何に力点をおいて医療をしているかを見極めるいい機会だと思っています。

当院は、ぜんそくの子ども達が多いため、基礎疾患のある子ども達への接種に余念がありません。ちょっと前まで、ワクチンの供給が極めて限られていたため、接種の優先証明書を書くしか方法はありませんでした。

どの小児科もぜんそくの患者さんを相当診ているでしょうから、どの医院も自分の患者さんだけでワクチンは足りないはずなのに、当院かかりつけの患者さんの中には特定の医院で予約が取れたと、優先証明書を希望される方が後を絶ちませんでした。とても奇妙に感じていましたが、あくまで噂ですが、特定の医院だけ新型ワクチンの供給が多いと言うのです。何らかの見えない政治的な力が働いているのかもしれません。

また、新型ワクチンの供給は、当院の場合は、県から有無を言わさず「これだけ」って感じで通知が来ています。ある医院では知るはずのない供給量がホームページで触れられていました。いずれも、何らかの力が作用しているのかもしれません。不公平感は否めません。

30年程前はぜんそくの病態が解明されていない部分も多く、今からすれば当時の治療は“根拠”のないものでした。重症なぜんそくのお子さんが死亡することも少なくなかったと聞いています。

私の恩師は、日本のぜんそくの子ども達を何とかしたいと日々努力され、日本のアレルギーの分野で大きな影響力を持つ立場になられました。そして、専門医でも専門医でなくてもぜんそくの治療に偏りが出ないように「ガイドライン」というぜんそく治療のマニュアル作りの中心的人物として活躍されました。

医学にも、ある程度の政治力は必要だと思います。それこそアレルギーの子ども達を守るためには法律を変えなければならないこともあるでしょう。アナフィラキシーショックの際にエピペンというショック改善薬が有効とされていますが、今は救急救命士も打つことができるはずです。これもアレルギー学会が積極的に働きかけなければ、成立はなかったはずです。

こういう恩師のもとで勉強させて頂きましたので、医師が政治力を持つことは否定しません。しかし、それは私的に行使することが許されるはずもありません。

今回の新型インフルエンザのワクチンで、医師の間でもいろんな思惑があり、ミエナイチカラが作用しているんじゃないかと思っています。当院は、そう言う意味では何の力も持ちません。しかし、医院の売り上げを重視することなく、正直に真面目にやっていこうと思っています。