小児科 すこやかアレルギークリニック

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9年かかって
2010年01月21日 更新

今は新型インフルエンザが流行していますので、「食物負荷試験」は中止しています。

少しずつ食べさせて患者さんの変化を見ながら、徐々に負荷量を増やしていきます。医院の滞在時間が長いため、インフルエンザをもらってしまう恐れがあります。ニーズがあるにもかかわらず、試験をやりたくてもやれない状況を申し訳なく思っています。

先日、卵アレルギーの子を持つ親御さんが、今後の方針を聞きたいと当院を初めて受診されました。

以前かかっていた小児科で、皮疹があったためアレルギー検査をしたところ、卵白が陽性の反応が出ていたそうです。最近になって、自宅から持参したゆで卵を医院で食べさせてみたところ、アレルギー症状が出たそうで、卵は完全除去を指示されたそうです。そして、インフルエンザの予防接種もできないと言われたそうです。

10年前までは私のアレルギーの実力は、“人並み”でした。9年前にアレルギーの専門病院で研修させて頂き、新潟に戻ってきてからも積極的に学会に参加して、こだわって勉強してきたつもりです。分からなければ、第一人者の先生方に質問を繰り返し、知識と技術を磨き、そして経験を積んできました。

県外に出て初めて、新潟のアレルギーのレベルが高くないことを知りました。それ以来、「新潟県のアレルギーで困っている子ども達を救いたい」という気持ちは常に持ち続けているつもりです。ようやく、「少しはそれなりにやれるかな?」と思えるくらいになったと考えています。9年間かかってここまできました。

食物アレルギーに関しては「食物負荷試験」をせずに診療することは不可能です。かなり繊細は観察力が求められます。この「食物負荷試験」も日本の第一人者の先生にご指導頂きながら、自分ひとりで500回以上の負荷試験を行い、キャリアーを積んできました。判断の難しいケースもありますし、ちょっと勉強したくらいでは“本物”の「食物負荷試験」はできるものではないと思います。

先のケースについては、無理せずに紹介して頂いた方がと思っています。いつも言っている通り、卵を完全に除去するのは困難だし、親御さんにも相当なストレスがかかります。「完全除去」は口で言うのは簡単ですが、毎日3食それを守り続ける側の身になれば、いかに「完全除去」にさせないようにするかを考えなければならないのです。「何とかして食べさせてあげたい」という信念がなければいけないと思うのです。

また、インフルエンザの予防接種は当院で済ませました。特に問題なく接種できました。親御さんも喜んでくださいました。当院は重症な食物アレルギーの患者さんが大勢通院されていますが、今のところ誰ひとりとして接種を断ったことはありません。無事に接種できています。

「食物負荷試験」の技術はそう簡単には身に付かない代物です。慣れないうちは紹介して頂きたいと思うし、やるからには正確に判断し、そのお子さんにあった適切な食事指導を行いたいものです。