小児科 すこやかアレルギークリニック

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ブラボー!!
2010年02月15日 更新

13日に東京で開催された食物アレルギー研究会に参加してきました。

最新情報を聞かせて頂き、今の食物アレルギーがどんな問題を抱えていて、日本の第一者達がどう対応しようとしているか、最新治療がどの程度の完成度なのかを学んできました。

「学校生活管理指導表」という書類があります。ぜんそくやアトピー性皮膚炎用もあるのですが、学校生活に影響のあるお子さんのみが学校側に提出するので、患者さん全員が提出すべきものではありません。しかし、食物アレルギーの場合は、給食があるのでほとんどの患者さんが提出することになるであろうものです。

この「学校生活管理指導表」は小学生から高校生までを対象にしていましたが、一般的には食物アレルギーは低年齢が多い病気です。幼稚園や保育園児が対象とされていないことに少々疑問を感じていました。やはりというか、当然というか、日本の第一人者の先生達はやってくれていました。作成中でした。

ただ、例えば乳児にアレルギーがなくてもピーナッツ、ソバをあまり与えませんよね?。アレルギーがあれば、尚更です。その辺をどうしたらうまくアレルギー診断書として意味付けできるか難しいところですが、かなりのレベルのところまで出来上がっているようです。でも、運用が始まったらスラスラ書ける医師と書けない医師が出てきて、現場が混乱するんだろうなと思っています。申し訳ないですが、第一人者はレベルの高いところで悩み、現場の末端の医師は場合によっては高くないところで悩むのだろうと思います。

さて、この食物アレルギーに特化したハイレベルな研究会に参加するだけでなく、発表したいとかねがね思っていました。

私は地元に「食物負荷試験」を根付かせたいと思い、「食物負荷試験」の存在さえも知らない患者さん達に試験の存在だけでも知って頂きたいと思っています。困ったことに、最近は医院で食べさせればいいと思っている、アレルギー検査が高くても食べさせてもいいんだと誤解されているケースも最近目につき、症状が誘発される場合もあります。「食物負荷試験」はトレーニングを受けていないとなかなか難しいのです。一番難しいのは、症状が出た時の治療法の選択だと思います。経験と勘も必要です。

食物アレルギーは専門医、非専門医の間の知識の格差が大きく、専門医が極めて少ないことも問題です。全国的には「食物負荷試験」をやる施設が増えてきているのは確かだと思いますが、わが新潟県では増えていないと思います。安易な負荷が増えるのも問題なのです。

中には、学校側の無理解に困っているお子さん、親御さんもいらっしゃいます。食物アレルギーは、患者さんや子どもを扱う職種の方々が正しい知識を持つことは重要なのです。と同時に小児科医も勉強し、みんながレベルアップを図らなければならないのです。今回、このことについて発表してきました。

特に開業医は外来も忙しいので、「食物アレルギーのお子さんにきめ細かい対応はできないよ」という意見もあるでしょう。ですから私の発表に異を唱える意見も出ることは覚悟していました。ところが「ブラボー!!」という声は聞こえてきませんでしたが(笑)、共感や私の努力を認めて下さる意見が聞かれ、概ね好評だったようです。あとで話を聞くと「よくぞ言って下さった」という意見も伺いました。

先日も触れましたが、アレルギーの専門施設の中には「食物負荷試験」の様子を見学し、対処を学べる、要するに「食物負荷試験」をできる医師を養成するシステムを行っている医療機関もあります。こういう受け皿作りもとても大切だと思います。

研究会が終わったあとに懇親会があったのですが、日本の第一人者の先生に「医師の教育も必要ですよね」と言うと「本当だよね」と賛同して下さいました。「新潟に講演に来て下さい」ともお願いしてきました。

実はこの研究会の最初にはNHKが取材に来ており、実際に報道もされていました。私の発表の頃には引き上げており、全国デビューはなりませんでした(笑)。それは冗談としても、新潟の地に正しい食物アレルギーの知識を根付かせるためには、私一人でジタバタしても難しいことが分かりましたので、様々な方々の力をお借りしながら努力を継続していこうと決意を新たにしています。