食物アレルギーは、医師によって対応が大きく異なります。
医師の知識によって患者さんの食生活が大きく変わってしまうのです。患者さんからすれば、たまったものではありません。
いずれ触れようと思っていましたが、最近受診された患者さんでビックリするような食生活を送ってきた中学生のお子さんがいらっしゃいました。日々、適切とは思えないような内容の食事を10数年も続けていました。子を思う親の気持ちなのでしょうが、小児科医からだいぶ昔に食べてはいけないと止められていたものを口にしようとすれば、叱られていたそうです。
この年代になると、「食物負荷試験」をやろうにも本人の気持ちにブレーキがかかり、「食べたくない」という気持ちが先行し、食べても「気持ち悪い」と言われてしまうと、アレルギー症状としての消化器症状なのか区別がつけにくいのです。そういう意味でも、物心がつく前に「食物負荷試験」をして制限や除去を解除する努力をしなければならないのです。
先日、大都市の大病院で診られていたアトピーと食物アレルギーのお子さんに早速「食物負荷試験」を行いました。卵と乳製品、大豆の完全除去を指示されていましたが、誤食というか、乳製品はヨーグルトを少し食べていました。ヨーグルトというと、乳製品の中ではかなりアレルゲンを濃く含みます。牛乳を飲めれば、少なくとも乳製品の除去は必要なくなります。
少しずつ院内で飲んで頂きましたが、結局何も起きませんでした。お母さんもビックリしていました。別の患者さんですが、他の小児科で「あれもダメ、これもダメ」と言われてきた患者さんに「あれも食べられる、これも食べられる」ことを証明しています。個々のお子さんのリベンジを達成させているつもりです。
私と同じ考え方で食物アレルギーの診療をしてくれる小児科医が増えてくれなければ、救われない子ども達は減りません。当院では例年にないハイペースで「食物負荷試験」を繰り返していますが、どの程度新潟県の子ども達の力になれているんだろうと不安でなりません。行政などが現状を把握し、真剣に取り組んで頂きたいと思っています。リベンジしなければならないお子さんもずっとずーーと多いのです。そうしなければ、本当の意味でのリベンジは達成できないと考えています。


