土日と東京で日本小児難治喘息•アレルギー疾患学会が開催されました。
バリバリ緊張したテレビ取材を終え、ホッと息つく間もなく東京に行ってきました。そのため、土曜は医院を休診にせざるを得ませんでした。総合病院なら小児科医が複数いるため、残った先生に診療をお願いすることができますが、個人の医院の場合は代わりがいません。それは収入の減少を意味します。それでも、なぜ私は学会に行くか?。
それは簡単なことで、医学は日進月歩です。ぼーっとしているとすぐに時代に取り残されてしまいます。敢えて言わせて頂きますが、平気で10年前の医療をやっている医師もいます。そして、その医院のかかりつけの患者さんはそれを知らずに信頼して通院しているということが実際に、近隣でも行われてしまっています。人気があるから、大勢患者が受診するから正しい医療が行われているとは言えないのが現状です。患者さんはそれを知っておく必要があると思います。
さて、今回行ってきた学会の大きな特徴は、小児科医だけではなく、看護師、養護教諭、薬剤師、栄養士、親の会などの方々も参加できることにあります。学会名が表しているように、難治なアレルギーの子どもをどうするか?というのも大きなテーマです。医療スタッフが一丸となってアレルギーの子ども達を支えていこうという意気込みが感じられます。
この学会から最近「アレルギーエデュケーター制度」が発足しました。医師以外の医療スタッフが小児アレルギーに関する専門的な知識を身につけて、医師だけでは対応しきれない部分を補い、患者さんにより良い専門的医療を提供しようというところが出発点だったようです。新潟県では、やる気はあってもこのシステム自体を知らない看護師さんがほとんどだと思います。新潟からアレルギーエデュケーターが出るのは、まだまだ先のことだと思います。
小児ぜんそくはより重症だと成人に持ち越す可能性が高いと言われています。実際、思春期になると、部活や塾で忙しいこともあるでしょうし、内服も自己管理に移行する時期でもあるでしょうし、反抗期で重なり、いろんな要素が絡み合って継続した治療が困難になります。
それをいかに医療スタッフが継続治療の重要性を認識させ、継続して通院するように持っていくかも大切な対応のひとつです。今回の学会では、子どもへの心理的アプローチなどの報告もありました。私も治療をサボりがちな子どもには、配慮が足りかなったと反省させられました。
専門病院では、アトピー性皮膚炎でももちろんガイドラインに沿った標準治療が行われているのですが、それでも良くならないこともあるそうです。その場合、治療法やスキンケアを見直す必要が出てきます。お子さんの入浴時の皮膚の洗い方も含めたスキンケアを直接入院という形で指導する場合もあるようです。私も学会発表で提示された指導法を見て、自分も指導不足であったことがよく理解できました。
今回の学会参加で、専門施設を中心にアレルギーで困っている子ども達をどう救っていくか?という課題に全力で取り組んでいる小児科医や医療スタッフの姿が印象的でした。これがチーム医療なんだと感じました。新潟からは私の分かる範囲では1~2名のみでした。もっと小児科医、看護師等に参加して頂き、刺激を受けて欲しいと思いました。
診療していると、継続治療をすべきなのに発作時のみ点滴をされているお子さん、アトピーと診断されておらず皮膚症状も改善していないのに同じ薬が出されている患者さんを時々見かけます。新潟の特に重症なアレルギー児に対する取り組みの遅れを嫌という程、思い知らされました。新潟県の遅れを医療関係者が知るべきだし、患者さんにもこの現実を頭に入れておいて頂きたいと思います。
学会に出ることで、自分の勉強や指導が足りていなかったことに気付かされるものです。その積み重ねが、場合によっては10年前の治療を平気でやることにつながってしまうと思うと、医療はつくづく恐いものと思います。
アレルギーにこだわっている当院が、常に自分の足りない所を学会に参加することでチェックして治療や指導に反映させれば、地域のレベルアップにつながるものと考えています。実際に、当院の開院後に周囲でぜんそくの治療や指導、アトピーの処方も変わってきたところもあるようです。
これからも患者さんに新しい医療を提供できるよう努力し、周囲に刺激を与えられるような存在でありたいと思っています。


