先日、上越市の養護の先生など学校関係者にアレルギーの対応について2時間頂き、講演しました。
学校の先生方からすれば、医師は小児科や内科が市内にありますが、誰がアレルギーに詳しく、誰がそうでないかまでは全く分からないと思います。ただ、ある所に「通っているけれど良くならない」という話は聞いていると思いますが、それは医師の実力なのか、病気が重いかなどまでは判断できないと思います。
日頃診療していると、症状が良くならないため、他の医療機関から当院に患者さんが流れてくることがよくあります。「○○医院さんは、薬が弱いのか、良くならない」と耳にします。実のところ、ぜんそくを“風邪”や“マイコプラズマ”と正しくない診断して治療しているのを、医師だからと肯定的に捉えているようです。上越の人は優しいのでしょうが、これでは医師が成長しないと思います。
先日の講演の感想として、「勉強になった」、「アレルギーについて詳しく知った」というものの他に「専門医の熱意が伝わった」、「頼れる医療機関が見つかった」というものの含まれていたようです。私が常に100点満点の対応ができる訳ではないでしょうが、患者さんを思い、「混んでいるから」と説明を中途半端にしたりすることはなかったと思います。“逃げる”ことはしてこなかったはずです。「オレがやらなきゃ、誰がやるんだ」という気持ちは常に持ちつづけているつもりです。学校の先生とはいえ、医療の内部事情には疎いでしょうから、「専門医の熱意が伝わった」、「頼れる医療機関が見つかった」のような評価は有り難いし、上越の子ども達のためにも有用だと思っています。
なお、こんな意見もありました。アトピー性皮膚炎の痒みは我慢するしかない、ぜんそくも発作時に点滴に通うのは当たり前だと思っていたというものです。
アトピー性皮膚炎は過小診断、過小治療が患者さんにとって最も避けなければならないことです。ステロイドをあまり使いたくないという親御さんのご意向の場合もあるでしょうが、私の経験上、医師の薬の選択の問題も少なくありません。これまで痒いのは諦めるしかないとお思いだったようですが、一部の重症な患者さんを除き、治療によりかなり改善させることは可能だと思っています。
ぜんそくも発作を起こせば、点滴に通うものと思っていたそうですが、私のよく言うガイドラインには2時間程度の外来治療でも改善がなければ、入院の適応と明記されています。大発作の子どもを1週間も朝晩点滴に通わせる小児科医もおり、ガイドラインの方針から大きく外れています。これでは上越のアレルギー医療を良くできません。
養護の先生に正しい知識を提供すれば、アレルギーの子ども達が正しい治療を受けられる確率が高まると思います。
そういう意味で、今回の研修会は有意義であったと思っています。


