いま最も気がかりなことと言えば、来月の感染症の講演のスライド作りと、再来月の小児アレルギー学会でのデータ整理です。
開業医と言えども、毎日患者を診て、予防接種をしていればいい訳ではないと考えています。学会で最新情報を学び、問題意識を持って診療の当たり、データをまとめることも自分の勉強になるし、それを患者さんにフィードバックをできると思います。更に、院外活動で病気に関する情報発信をすることは、義務であろうと考えます。
学会発表は、この9年で20回くらい行っています。これは園関係者などを対象にした勉強会ではなく、ちゃんとしたアレルギー関係の学会での発表です。自分で言うのも何ですが、真面目に医療に取り組んでいた証しと言ってもいいのかなと思っています。今回の学会は12月ですから、まあ何とかなるかと思います。
普通の小児科医は、頻度から言っても患者さんの数は感染症>アレルギーだと思います。当院はちょっと異なり、アレルギー>感染症です。私も含めて、小児科医は感染症のプロでもあり続けなければならない訳です。
最近は、小児科医のとしての認知度が上がってきたせいか、アレルギー以外での新患の患者さんが多いように思います。引き続き、アレルギーで困っている患者さんも市内外から受診され、更にはインフルエンザの予防接種も多くこなさなければなりません。毎日、仕事の終わる頃には、疲労困憊です。
そんな中、地元の園の先生方を対象に、感染症の話をするように言われています。感染症も日頃多く診ているとは言え、やり慣れたアレルギーの講演ようにすぐにできるかと言えば、「ちょっと待った」という感じです。それなりに知識はありますが、スライドが一枚もないからです。
例えば、水ぼうそうという病気について「こういう発疹が出て、潜伏期間は何日で、治療はこの薬を使う」なんて話すことになるのでしょうが、病気について説明しやすいようにスライドを作らないといけないのです。
小児科の病気といえば、はしか、風疹、水ぼうそう、おたふく風邪、手足口病、ヘルパンギーナ、溶連菌、インフルエンザ、マイコプラズマ、RSウィルス、百日咳、リンゴ病、ロタウィウルス、アデノウィルス、ノロウィルス、突発性発疹、髄膜炎、肺炎、胃腸炎、尿路感染症、とびひ、水イボなどなど最低でもこれくらいは話す必要があります。
各病気につき、スライドを何枚か作る必要があるし、更には園でこれらの病気の子どもが出た場合、どうやって他の児に感染を防ぐかも園の先生方は知りたいようです。感染する方法は空気感染、飛沫感染、接触感染があり、消毒法なども紹介する必要もあるでしょう。最初は2時間もと思っていましたが、「2時間で足りるだろうか?」と思ってきました…(汗)。
小児科の感染症は発疹が特徴的なことも多く、その発疹は画像で示すのが一番です。意外と手持ちの医学書には、これだっという写真が載っておらず、実は患者さんに協力をお願いし、昨日から診察室でパチリと撮らせて頂いています。昨日は、溶連感染症の時に時々診られる体に出る細かい、痒い湿疹を撮らせて頂きました。見たことのない方には、言葉で言うよりは写真で示した方が「百聞は一見にしかず」なのです。ご協力ありがとうございます。
ちょっと気がなりなのは、手足口病がいなくなってきており、画像を撮れないこと。はしかや風疹の皮疹も、外来ではまずお目にかかれないので、医学書から探すしかなさそうです。
分かりやすく話そうとすると、準備はとてつもなく時間がかかりそうで、かと言って平日には1日の疲労もあり、あまりはかどらなさそうです。どうやって時間を捻出するかも大事になります。
園の先生の話では、医師によって診断や対処法が異なり、結構困っているそうです。この場でよく言っているマイコプラズマの過剰診断、RSウィルスの過小診断だけではないようなのです。先日来られた患者さんも、前医で水ぼうそうと診断され、それ用の内服薬も出されていましたが、実はとびひでした。
これに関しては、医師が診断能力を上げる努力をする必要があるのですが、園で病気を発症することもあり、園の先生も子どもを扱うプロとして、ある程度は子どもの感染症についても知っておく必要がありますし、そのために私のところに話が来たのだろうと思います。
そういった期待にプレッシャーを感じつつ、スライド作りに励んでいかなければならないと思っています。


