小児科 すこやかアレルギークリニック

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皮膚の見た目
2010年12月22日 更新

当院に“湿疹”で受診されるお子さんのほとんどが、他の医療機関に通院していて良くならいことを理由に挙げています。

そのほとんどがアトピー性皮膚炎なのに、そう診断されておらず、診断を間違えば治療も間違います。おまけに、その全例にステロイド軟膏が処方されていますが、ステロイドの作用や副作用の説明もほとんどないという状況です。良くもなっていないのに、同じ薬が出し続けられているというのも、私は不満に感じています。アトピー性皮膚炎に関しても、医療レベルが低いと言えます。

もちろん、キチンと診断され、治療されているケースもあるのでしょうが、当院に来られる患者さんの状況を見ていると、唖然とするケースが多く、そういう患者さんが来る度に、「もう少し早く受診してくれればいいのに…」と思ってしまいます。皮膚はだいたいジクジクしているか、体が傷だらけの状態です。

アトピー性皮膚炎の最大に嫌らしさは、痒いと言うことでしょう。「皮膚炎」というくらいですから、皮膚に炎症があり、その炎症のせいで痒みが引き起こされています。勘の良い方ならお分かりでしょうが、炎症を叩けば、痒みが減ることが想像されることでしょう。その通りです。

ガイドライン通りの治療をすれば、痒みはかなり軽減させられると思います。ただ、アトピーは慢性の病気なため、口で言う程簡単ではなく、治療をサボるとまた一気に悪化することもあります。継続的に治療やスキンケアが求められるのです。

私がよく言っているのは、「お母さんは母親でも、この子の痒みまでは分からない。であれば、皮膚の見た目を良くする努力は必要だ。」ということです。皮膚の見場を良くすれば、それと同時に痒みを軽減できると言う意味です。見た目が良ければ、痒みが一切なくなるかと言えば、そうとは限りませんが、あらかたの痒みを減らせるのは事実だと実感しています。

医師からしても、それが治療の目安にもなると思っています。皮膚症状が一度もスッキリすることなく、皮膚の症状を抑えるには充分でない強さの薬が出され続けているケースも多く見受けられ、医師のプライドがあれば、普通はそんなことはしないのでないかと思っています。実際に患者さんが皮膚を掻きまくっている訳ですから、それでも薬自体や塗り方を替えようとしないのは、医師の問題でしょう。

感染症でもウィルス感染に抗生剤の点滴が繰り返されていたりして、医師の“良心”を問題に挙げていますが、アレルギーは慢性疾患ですので、そのうちに治ってしまう、短期的に決着がついてしまう感染症よりは、より“良心”が問われると言っていいでしょう。少なくとも、当院に移ってこられる患者さんは、それ以前に小児科や皮膚科にかかっていた訳ですが、全例とも「オレが何とかしてやる」といった気概が感じられないのです。

当院の常連さんで、日頃の治療によりアトピーが安定しているのに、時々悪化するお子さんがいます。先日、やや悪化した状態で受診されました。その時にお母さんから「先生、来週、年賀状の家族写真を撮るから、それまで良くして」と言われました。

あまりそういう視点でみたことがなかったのですが、1年に1度の年賀状に写る我が子の顔が赤く、痒そうなら1年のスタートとしては幸先良くないですよね?。確かにおっしゃる通りです。それ以来、アトピーの状態がイマイチのお子さんには「年賀状の写真を撮りましたか?」と聞いています。目先の目標があれば、尚更燃えます(笑)。

「そんなに短期間で何とかできるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、逆に短期的に良くすることの方が簡単です。実際に、他院で治療して良くならない患者さんのほとんどを1週間もあればあらかた改善させられます。ほとんどの患者さんがビックリされます。難しいのは、その状態を維持することの方です。

適確に診断して、適正に治療すれば良くなるのは当たり前なのです。それにしても、過小診断過小治療で良くなっておらず、ガイドラインを守っていない医師がいかに多いかと思っています。

今回の話のように、アトピー、ぜんそく、食物アレルギー、ウィルス感染症と適正に治療されていないケースがとても多いと感じています。アレルギーは過小治療、ウィルス感染は必要のない抗生剤を連用する過剰治療を多く目にします。これらを修正するために、地道に努力していく必要があるとヒシヒシと感じています。