小児科 すこやかアレルギークリニック

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ブツぶつ
2011年09月17日 更新

手足口病が流行っています。

以前も書きましたが、例年の手足口病は、口の中のほかに、手のひらと足の裏に水ぶくれができます。お尻などに出ることもありますが、割と地味に出ることが多かったのです。

ところが、今年はだいぶ派手に出ます。膝や肘に大きめの水疱ができます。さらに、その水疱は広範囲に及ぶことも多いのです。

先日、頭皮や顔に水疱のあるお子さんが当院を受診されました。既に皮膚科で治療をされていたのですが、良くならないので何とかして欲しいとおっしゃいます。

さすがに皮膚の「プロ」のところに行っていても良くならない場合は、「自分で治せるだろうか?」とプレッシャーがかかります(汗)。分からなければ正直に「分かりません」と言うしかないし、自分の持てる知識で全力を尽くすだけと、なかば開き直って(?)診察させて頂くことにしました。

まず、手足や肘や膝に水疱があるのを確認しました。これは今年流行っている手足口病のものと考えました。しかも、数日前に出てきたそうで、その辺りが発症した時期だろうと思いました。

皮膚科で分からないと言われていた頭皮や額の水疱は、よく見ると確かに水ぶくれで、手足口病と同じくらいのサイズです。ただ、今年の手足口病が派手に出るとは言え、さすがに頭皮には出ないだろと思いました。水ぼうそうは頭皮にも出ますが。流行っていないし、局所的に出るのはおかしい。

診察していて気付いたのですが、よく皮膚を見ると、ガサガサしており、だいぶ痒いも伴っているようです。「アトピー?」と言う感じでした。何と、これまでの状況を親御さんから確認すると、アトピー性皮膚炎と診断される状況でした。アトピーが見逃されていたのです。アトピーの患者さんが皮膚を掻きむしると、傷から菌が入ると「とびひ」になりますし、ヘルペスウィルスが入ると「カポジ水痘様発疹症」なります。

私の結論としては、手足口病+アトピー性皮膚炎があり、その掻爬によりカポジ水痘様発疹症になったと考えました。その水疱は先月から出ていたと言います。明らかに手足口病とは切り離して考えるべきでしょう。

あとは、治りが悪かった訳ですから、その通りに治療して急激に改善があれば、私の判断が正しかったと言えるのだと思います。

だいたい一週間後に受診して頂くのですが、実は結構ドキドキしています。自分なりの根拠があるので、「良くなっていて当たり前」と思う自分と「良くなっていなければどうしよう」という不安な自分がいます。

結果は、頭皮と顔の水疱はきれいに改善していました。何とか「ブツとぶつ」を見極めることができました。

こうやって一生懸命考えて治療させて頂き、治療効果をみることで、診療の喜びというか、やり甲斐を知ると同時に、それが自分の血となり肉となるのだと思っています。