当院も先週からインフルエンザのワクチン接種を行なっています。
何と言っても、今年の大きな変更は接種量が増えたことでしょう。6ヶ月以上3歳未満で0.25ml、3歳以上で0.5mlとなります。
これまで乳児である生後6ヶ月から1歳までは、あまり積極的に接種を推奨していなかったように感じていました。ところが、今年は6ヶ月から3歳未満と明記されてます。ワクチンの効果を期待して良いのでしょうか?。
先日、ネットで調べていたら0歳児と1歳児におけるインフルエンザワクチン接種後の抗体の推移に関する論文を見つけました。
0歳児と1歳児はどちらも赤ちゃんですが、1歳児よりも0歳児の方が免疫の作り方が下手だと考えるのは自然なことだと思います。ところが、従来の日本のやり方では、1回の接種量は6ヶ月から1歳未満が1回0.1ml、1歳児が0.2mlでした。免疫の作り方が上手でない上に、接種量も半分な訳ですから、尚更期待できない状況だったのだと思います。
その論文を読んでみると、確かに1歳児の方が0歳児よりも免疫の付き方は良かったのですが、考察としては年齢差というよりは、接種量の差に基づくものと考えられました。数年前の論文なので、当時は乳児は0.1ml、1歳児は0.2mlを注射していたのですが、結論としては乳児も接種量を0.2mlにすべきであるというものでした。
こういうデータが、今年からの接種量の増量に結びついたのだと思いますが、1回の接種量が0.2mlではなく、0.25mlまで上げられています。嫌が応にも期待は高まります。
当院はぜんそくの患者さんを多く診ていますが、やはりインフルエンザやマイコプラズマなどの気道感染症にかかると、ぜんそくが悪化してしまいます。発作を起こして苦しくならないように日頃から治療していますので、インフルエンザにかからないように努力することは、本人が高熱で辛くなる、インフルエンザ脳症の発症も防ぎたいなどほかに、ぜんそくの悪化も防ぐことになります。
当院の場合、経営などガツガツしたようなやり方は好きではありませんので、予防接種の予約もゆっくり埋まってきています。まだ余裕があります。
今年は、震災の影響だったりしてインフルエンザワクチンを十分量生産できなかったメーカーもあり、やや不足気味です。そういった理由で予約を打ち切っている医院さんもあるようですが、当院の場合、予想されたほどの影響もなかったため、まだ予約の入る状況です。
先に述べたように、接種量が増えたことで、インフルエンザの予防効果もそれなりに期待でき、数ヶ月しか保たないとされる持続期間が少しは長くなることも期待されると思います。もし予約が遅れて、どこでも打てないと諦めている方がいらっしゃれば、ご利用頂きたいと思っています。
なお、卵アレルギーがあるからとインフルエンザワクチンを受けられないものとお考えの親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、少なくとも私の経験ではそういうことはまずないと思います。かかりつけ医から「卵アレルギーがあるから、インフルエンザワクチンを打ちたくても、打てません」なんて言われることもあるでしょうが、決して正しくないと思います。
医師の誤解によりワクチンが接種できず、その結果インフルエンザが悪化してしまったなんてことになったら、困るのは親御さんでしょう。決して諦めて頂きたくはありません。
冒頭に述べたように、今年は効果が期待できると考えていますので、卵アレルギーがあってもなくてもご相談頂ければと思っています。


