学会に行くと、最新かつ全国レベルの医療に触れることができるので、学んできた新しい情報を翌日からの診療に役立てることができます。
小児のアレルギーの分野で、特に食物アレルギーに関してはこだわっていますので、学会や今回の研究会に参加した後は、充実感で満たされます。
でも、帰ってきて2日経つと、インフルエンザのほかに溶連菌やアデノウィルスなど各種感染症が流行っている時期でもあり、忙しい日々に引き戻される訳で、疲れを感じざるを得ません。
日頃は、頭を使い、正しく診断して適切に治療したいと思っています。ただ、感染症が流行っている時期は「頭」より「身体」を使います。つまり、診断はキット任せです。
園が学校でインフルエンザが流行っている時は、発熱で受診した患者さんから鼻水をもらい、それでインフルエンザ迅速キットで検査を行ないます。10分程でインフルエンザかどうか判定できる訳です。
例年あることですが、微熱で元気一杯なので違うと思いつつ、母の希望に押され、念のためと検査してみると、しっかり陽性だったりします。私自身は“違う”と感じていても、検査が「陽性」と判断すると、「参りました。インフルエンザでした。」となってしまいます。
今は、インフルエンザの診断は、どの医師も知識や技術なんて必要としない時代なのでしょう。つまり「頭」は使う必要がなく、使うのは「身体」であって、要するに体力勝負なのです。
インフルエンザが陰性の場合、「インフルエンザじゃないから、風邪だね」といって抗生剤を出す医師もいるでしょう。いやいや、そこで「頭」も使うべきです。何故なら、溶連菌もアデノウィルスも場所によっては流行っており、その病気も否定して初めて「じゃあ、風邪なのかな」と考えるべきだからです。
真面目に診療していると、今のようなインフルエンザ流行期は身体のみならず頭も使うので、一日の診療が終わると、疲れが出るのは正直なところです。これが毎日のように続く訳ですから、小児科という仕事は結構大変なものだと理解して頂けると思っています。
今年のインフルエンザで特にA型にかかると、ぜんそく患者さんはぜんそく症状が出ることが多いようです。B型よりもです。当地ではインフルエンザが流行し始めて、1か月くらい経つでしょうか?。春になれば流行は終息するものですが、体力がもたないという意味合いもありますし、ぜんそくが悪化することもあり、一日も早く流行が終わって欲しいと願っています。それが、まだ“出口の見えないトンネル”の状況なので、気が重いと言えば、重いです。
そんな中、診療中に講演依頼の電話を頂きました。養護の先生からアレルギーの話をして欲しいと言うものでした。養護の先生は学校に1人だと思いますが、大勢集まって頂けると、その下のは大勢の児童、生徒がいる訳で、アレルギーの正しい情報を伝えるには好都合です。
今、力を入れている重症食物アレルギーのアナフィラキシー時の対応など話すことができるし、もしエピペンを預かっている学校があれば、本当は専門医が出向いて、職員全体にいざと言う時に速やかに対応できるよう理解を求める必要があります。そういうことは養護の先生とはいえご存知ないでしょうし、そこまでやる医師もほとんどいないでしょう。神奈川県など専門医の多い地域では、行なわれていることなのです。
つい最近まで、毎週のように講演に出掛け、結構多忙でした。23日に講演に某市に出掛けますが、あとは4月に2件予定が入っているくらいでした。ちょっと極端からもしれませんが、「自分が新潟県から必要とされていないのではないか」と不安になったりします(汗)。
こういう話を頂くと、俄然元気が出ます。これが私の元気のミナモトです。
今度書こうと思っていましたが、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの3つは合併することも多いのですが、どの病気も指導が適切でなかったケースを経験しました。その地域では結構評判の小児科にかかっていてもです。
アレルギーに関しては、やや重くなると、また病気を合併しているとキチンと対応されている患者さんはほとんど遭遇したことがありません。患者さんは、“評判”に惑わされていることが多いのです。
講演など、外に出向いて話をするのは、地元の医師にかかっていて“それしか選択がない”と思っている患者さんに「もっと別の方法があるよ」、「専門医にかかった方がいいよ」と知ってもらういいチャンスだと思っています。
昨年も何件も講演の仕事を頂きましたが、今年はそれ以上の依頼があればもっと元気になれると思っています。


