小児科 すこやかアレルギークリニック

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いつなん時
2012年04月18日 更新

18日は、隣に市にエピペンの取り扱いやアナフィラキシー時の対応の話に行ってきます。

ここのところ、当院の休診である水曜の午後にこういう活動をやっています。新年度ですし、園や学校側も今のうちの学んでおきたいという気持ちがあるのでしょうし、私も自分の診ている患者さんに誤食事はすみやかに対応して頂きたいので、身体さえ空いていればどんどん外に出ていこうと思っています。

今日出かける市は、園でアナフィラキシーを起こし立て続けに入院したお子さんがいます。昨年エピペンを処方し、園に預かってもらうよう交渉しました。ところが、預かるどころか拒否されてしまい、それでもへこたれずに働きかけ、預かってもらえるところまで漕ぎ着けました。

行政側も理解して頂き、市の公認のもと、今年の1月にその子の通う園に出向き、エピペンの取り扱いやアナフィラキシー時の対応の話をしてきました。いつも言っているように、誤食は起きないよう細心の注意をすべきですが、絶対に起きないとは言えません。親御さんでさえ、うっかりミスはあるので、園にも完璧は求められないし、いざという時にキチンと対応してくれればという思いなのだと考えています。

大雪の中、出かけていったことを昨日ことのように覚えています。1時間あまり説明し、エピペンの練習用のキットで打つ練習もしました。最後にいくつか質問を受け、答えて研修会が終わりました。

無事に終わり、ちょっとした充実感に浸っていると、参加者の1人から声を掛けられました。

実はお子さんが食物アレルギーがあり、困っていることを伝えられました。地元の病院に通っていましたが、私が勉強会で言った「食物負荷試験」に興味を持たれたようです。というか、いつもの如く、負荷試験の存在すら説明されていませんでした。

その後は当院に通ってくださっています。結局、医療機関を二つ受診すると、親御さんは天秤にかけることになります。どっちの先生が知識や技術を持っていて、自分の子どもにとって通うメリットがあるか考えると思うのです。

もちろん、こだわって勉強していますし、この分野に関しては他の小児科医と同レベルには思って欲しくありませんし、誰よりも「食べさせてあげたい」と願っています。結局は、アレルギー症状が誘発されてしまうことを想定しつつ、食物負荷試験でシロクロをつけてあげる必要があります。

話を聞くと、乳製品で蕁麻疹が出た既往があり、卵と小麦はアレルギー検査が陽性のため、除去し続けていました。これは食物負荷試験の適応なのですが、この技術がなければ小児科医は除去をし続ける説明をすることでしょう。

まず、小麦の加工品で負荷試験をやることにしました。ところがです、かなり少ない量でも蕁麻疹が誘発されてしまいました。これで小麦を完全除去せざるを得ないことが証明された訳です。

以前も書きましたが、小麦アレルギーの有無が食生活に大きな差を生みます。つまり、小麦は主食なのでうどんやパスタ、パンが食べられないし、クッキーやビスケットも食べられないことになります。この患者さんもこれらが食べられないことが判明しました。意外と重症でした。

本当はもっと早くから専門医に紹介すべきでした。1月の勉強会に参加されていなければ、私との出会いもなかった訳で、いつなん時こういう出会いがあるか分からないものだと考えさせられました。

現時点で、「小麦の除去をする」という意味では前医と当院では変わりません。でも親御さんも理解し、納得した上で前に進んでいけるという意味では大きく異なるはずです。その後の負荷試験で微量な乳は摂れることが判明しています。今後は、卵も少しでも解除の方向で進んでいきたいと思っています。

結局、医療は「人助け」が目的です。偶然ですが、専門医にかかるべき患者さんが専門医のもとに辿り着けたことは良いことですし、私も自分の知識や技術をフルに発揮できることはやり甲斐もあります。それが人助けにつながってくれればと思っています。

今後も18日、25日、5月2日、9日と講演ラッシュが続きます。新たな出会いもあることでしょうし、頑張っていこうと思っています。