小児科 すこやかアレルギークリニック

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ムラ
2012年06月09日 更新

最近、当院を初めて受診される患者さんが多い気がします。

当院は、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど子どもに多いアレルギー疾患に力を入れていますが、多いのアトピー性皮膚炎です。小学生、中学生が目立ちます。当院は宣伝活動はしていないので、口コミか何かでしょうか?。

ある医院さんに通院していた咳やゼーゼーを繰り返しているお子さんが、あまりに改善しないので別の医療機関に相談にいったら、症状がじきに治まってしまいました。

ぜんそくが見逃されており、その医療機関の医師がぜんそくを見逃さず、重症度を加味して吸入ステロイドも加えた治療を開始して、まもなく症状が落ち着いたそうです。ここにも、地元には医療レベルの差があることが分かります。

ぜんそくは嫌な病気です。夜に苦しくなり、眠れなくなります。子どもは日中全力で遊び回りますから、夜には爆睡しなければ疲れは取れません。発作を起こせば苦しくて眠れなくなり、親御さんもお子さんの世話をしなければならず、繰り返されれば疲弊してしまいます。

適切な治療で、ぜんそくの症状が抑え込まれれば、本人はもとより、親御さんも十分な睡眠が取れるようになり、以前と比べ相当楽になったのだろうと思います。ところが、親御さんには悩みがありました。皮膚をとても痒がっていたからです。

結局、ぜんそく症状は良くなったのに、皮膚に関しては診断名も告げられず、リンデロンVGという軟膏が出されていたのみの対応でした。ぜんそく症状を良くしてもらった恩義はあるものの、皮膚症状を良くしたいと願い、当院を初めて受診されたのです。

診察して、ちょっと驚きました。アトピー性皮膚炎の典型的な症状なのに、診断すらされていなかったからです。

ちなみに、当院で治療を初めて、1週間で皮疹は軽快しています。いつも言っているように、診断名がついていないと言うことは、治療すらスタートできないことを表します。診断して、指導してキッチリと治療を開始することができました。

ここで言えることは、ぜんそくの知識があっても、アトピー性皮膚炎の知識が十分ある訳ではないということでしょう。つまり、知識に「ムラ」があると言うことです。

当院には市外からもアレルギーで困っている患者さんが受診されますが、ぜんそくはガイドラインがより早く作成され、吸入ステロイドを使う方針がアレルギーの非専門医の先生の間でも広まっており、それなりの治療をされている患者さんが増えているようです。ここ数年で普及しており、その前は、ここだけの話ですが目も当てられない状況でした。あまりにも吸入ステロイドが使われていなかったのです。

ぜんそくの治療法が普及してきているのに比べ、アトピー性皮膚炎の診断すらままならない医師も多く、ステロイドは吸入タイプは使えるのに、軟膏となるとガイドラインの推奨する使い方をできていない医師がいかに多いことか。残念ながら小児科医のみならず、皮膚科医にもいます。

ぜんそくは小児科で、アトピーは皮膚科に通っているという方も多いことでしょう。ぜんそくとアトピー性皮膚炎は合併しやすいので、本当なら、小児科医が両方の病気を責任を持って診てくれるのがベストだろうと思います。風邪や胃腸炎にかかっても、その小児科ですべてが完結してしまうからです。

当院では、まさにそれを目標に実践しているつもりです。ぜんそくもアトピーも治療し、食物アレルギーも負荷試験で食べられるものを増やす努力をし、さらに発熱や嘔吐の際には風邪薬などの処方もしています。

アレルギーであれ、感染症であれ、そのお子さんの困った時に誠実に向かい合い、成長を見守ることができるのは、小児科医であり、アレルギー専門医の強みだと思っています。

なるべくムラのない知識を持ち、キチンと対応できるよう努力していきたいと思っています。