日々診療していると、これまで受けてこられた“医療”のあまりのレベルの低さに愕然とし、怒りすら覚えることを毎日のように経験しています。
当院は電子カルテを採用していますが、診察待ちの画面に同じ名字が3つ並んでいました。つまり、3人兄弟だったということです。当院は初めての受診でした。
まず上のお子さんから診察することが多いのですが、水イボの相談でした。水イボは、市内の小児科や皮膚科に行くと、これまたバラエティーに富んだ対応をされています。医学書で推奨されていない“治療”をしている医師もおり、まさに我流の対応をされています。
2番目のお子さんは、アトピー性皮膚炎が隠れていました。医療機関はいくつか行っていましたが、どこもアトピーと診断されていませんでした。軽症ではあるのですが、皮膚科なども診断できないのは、問題があります。
上の二人を診察しながら、診察室のおもちゃで遊んでいる3番目のお子さんの顔が気になっていました。「どう見てもアトピーだな」と思っていました。
実際、3番目のお子さんの診察が始まった時に、服をたくし上げて驚きました。服で覆い隠されていたものの、ひどい湿疹が広範囲にあったからです。これまでこどもの医院さんや有名皮膚科さんに行っていたようですが、アトピーとすら言われていませんでした。おそるべき「診断能力」としか言いようがないくらいです。
いつも言うように、診断できない医師が治療できるはずもありません。これを読んだ患者さんは、それは頭に入れておいて頂きたいのです。ご自分のお子さんを守るためにはどうしても必要なことなのです。
以前、専門医の先生がアトピー性皮膚炎に関する一般向けの本を出していて、それを読んだ時に、専門医かどうかを見抜く方法として、診断名や重症度、治療方針を聞いてキチンと誠意を持って答えてくれたら、その医師は信用できるというようなことが書かれていました。
「なるほどな」と思いました。そういう目でみると、こどもの医院さんも有名皮膚科さんも、全くこの条件を満たしていないということが分かります。診断もできなければ、重症度も評価できないし、ステロイドを何の説明もなく出されて、あっという間に診察を追い払われるように出るという繰り返しだったようです。
診断能力という点でレベルの低いのは明らかですが、注目すべきは、慢性でしかも重症ですから、通っても改善がなかった訳です。何度かかかっても改善がなければ、病気が医師の能力を越えていたことになります。つまり、手に負えないことを分かっていて、専門医に紹介すらされていない点に気付いて頂きたいのです。
あまりに稚拙な対応に、怒りが込み上げてきました。敢えて言えば、医療レベルの他に、医師のモラルが低さも問題として挙げられるべきだと言うことです。診断できない、治療できない、紹介もできないでは、患者さんにとってはた迷惑です。私は誠意を微塵も感じられない医療には、腹が立ってどうしようもありません。
残念ながら、地元で医療していると、昨日の点滴の話じゃないですが、「自分よければ全て良し」的な医療を目にする機会が多く、患者さんがなめられているので、自分の身を守るためにも、地元にはダメな医療が結構と存在することを認識しておかなければなりません。
病気は何でもそうですが、早期発見・早期治療が重要です。いつも悪くなりきり、そういう状態で当院を受診される患者さんを治療していて感じるのですが、アトピーも重症化してからでは、通常の治療では治りは悪いのです。要は悪くなるクセが付いていると言っても過言ではないでしょう。
患者さんは、手に負えなくてもより良い医療をする医師に紹介してもらえないのだから、「通っても良くならなければ医者を代える」ということを自衛手段としてそれを覚えておかなければなりません。最近は講演の機会が多いので、そういうことも地道に訴えていこうと思っています。
今日は、当院独自の啓発イベントで毎年10月に行なっている「すこやか健康フェア」の第一回目の告知のつもりでしたが、こんなことがあったので、我慢できずに書いてしまいました。
さて、本題ですが、10月6日(土)にハイブ長岡にて14時から食物アレルギーに関する講演会を行なう予定です。現在、日本でトップレベルの食物アレルギー医療を提供する国立病院機構相模原病院からお二方の先生をお呼びします。
小児科医であり、日本の食物アレルギーの第一人者であり、その中でも代表格の海老澤元宏先生から「食物アレルギーの最新の対応」という演題名でご講演頂きます。また、相模原病院で管理栄養士てしてご活躍で、多くのノウハウをお持ちの林典子先生に「食物アレルギーの食事の考え方」という題目でお話し頂きます。
滅多に聞けない話が、新潟にいながらにして聞ける訳です。しかも入場は無料です。最近は私自身の講演が目白押しで、どれも気を抜けず、準備も大変ではありますが、こちらの準備も進めていかなければなりません。独自のイベントですので、待っていても誰も何もやってくれません。日本のトップレベルの話が伺えるので、告知や宣伝は必要です。同時並行で準備を進めていこうと思っています。


