かかりつけの患者さんには申し訳ないのですが、長めのお休みを頂いています。
日本にいないので、仕事のことを考えてもどうしようもないのだけれど、頭の中から仕事のことがゼロになることはないようです。メールのチェックなどもしてますが、最近は「すこやか健康フェア」の申し込みのメールが多いようです。宣伝活動もやらなければと思っています。
数日前にお話しした、今回は17インチという大きな画面のパソコンを旅行に持ち込んだのですが、意外に仕事ができていません。観光地を回っているのですが、これが意外と疲れます。時差ボケの関係もあるのでしょうか?。夕食時は、ビールを1杯と思って飲むと、1日の疲れと、酔いで眠くなってしまいます。なかなか仕事が進みません(汗)。
そうそう、昨日トピックスの記事の記載が遅れたことをお話ししておきましょう。アップしたのは日本時間で22時でした。海外旅行用のWi-Fiを持っていったのですが、あいにくWi-Fiのバッテリーが急に壊れたようで、予備のバッテリーを用意していましたが、船中泊でスーツケースを預けっぱなしで、すぐには取り出せない状況だったためでした。
お休み前に当院を受診された親御さんの言葉が印象的だったので、それに触れようと思っています。
その患者さんは、70キロ離れた街から受診してくださっています。食物アレルギーがあり、いくつかの小児科を受診されていました。結局、なるべく完全除去をすべきでないという時代になっているのに、あえて言えば時代に乗り遅れた医師からの指導で、完全除去を強いられていました。誤食もありうるのに、内服薬の処方もされていませんでした。
結局は、当院に相談に来られて、「食物負荷試験」をした結果、加工品程度でもアナフィラキシーを起こすことが判明し、エピペンを処方しています。特にエピペンを処方しているケースでは、その子の通う園まで出かけ、エピペンをどういうタイミングで打つべきか、などの指導をしています。食物アレルギーの専門医なら、普通はこの程度はやらなければならないレベルだと思っています。
どの親御さんも自分の子どもは一番かわいいはず。昨日も書いたように、親御さんは“素人”、小児科医は“プロ”なので、病気に関してはプロに全面的にお任せしなければなりません。ただ、そのプロが時代遅れだったり、負荷試験の存在を知っていて、知らせていないのなら、それはプロとは言えません。かえって悪質と言えます。残念ながら特に開業医の中には、「いかに患者を手放さないか」を考えている医師も含まれます。
親御さんは自分の子どもにベストの医療を求めているのに、医師の不勉強やエゴでベストの対応がなされていないことを知った親御さんの気持ちは、大きく落胆することでしょう。先の患者さんも、アレルギーではない風邪などの、いわゆる小児科にかかるような場合でも、「どの小児科を受診したらよいか分からなくなった」とおっしゃるのです。その気持ちはよく分かります。
当院は、開院して5年になりますが、当初はアレルギーの患者さんだけでした。熱が出れば、近くの小児科に行くという、そんな不自然な受診がほとんどでした。最近は、いわゆる小児科的な受診も増えました。予防接種も検診もです。
自分が子どもだったら、しなくてもいいような点滴は望みません。「無駄な点滴はしない」というのも当院のポリシーです。点滴を多くすれば医院の経営は潤うものの、利益のために開院したのではないので、これまでの小児科医としての経験から、しなくても大丈夫だろうと思えば、しない方を選択しています。おそらく当院の10倍以上点滴している医院さんもあるようですが、しなくてもいいことをすれば、患者教育にも何もならないと思っています。心配したけど、点滴せずに改善したという親御さんの“成功体験”は結構大切です。
当院と同じような考えの小児科が増えてくれば、おかしな医療をやっている小児科は淘汰される可能性があります。親御さんには「とにかく小児科にかかれば」と丸投げではなく、いろいろな思惑で医療をやっている医師がおりますので、医療の質の差を見極める必要性を知って頂きたいと思っています。
これから数時間で帰りの飛行機に乗り込みます。月曜から普通に診療をしなければなりません。現実に引き戻される格好になります。
休みの間、思ったほど仕事ができなく、現実に戻されて後悔することになると思いますが、それも現実と思い割り切ることにします。すこやか健康フェアや小児アレルギー学会の準備に、22日に市内で食物アレルギーの講演をしなければならず、相変わらずやるべきことが目白押しです。
ひとつひとつクリアしていくしかないと思っています。


