小児科 すこやかアレルギークリニック

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乳児湿疹な話
2012年08月28日 更新

今週末の土曜も、また講演があります。

某市から依頼があり、外来が終わったら近くのインターから高速に乗ろうと思っています。

いつもは、食物アレルギーに特化した講演になります。ただ、地元で乳児期に“湿疹”があり、他の小児科や皮膚科で改善しないと当院へ鞍替えして来られる患者さんのほぼ全例が、アトピー性皮膚炎なのに乳児湿疹と「誤診」されています。

驚くべき「誤診率」になりますが、医師へのペナルティは何もなし。ですから、その医師はずっと「誤診」し続けているという呆れるしかない現状があります。

食物アレルギーの話をするときは、乳児湿疹と診断され、通院しても改善がなければ「誤診」の可能性が高く、「医者を代える」というのが最も適切なアドバイスだと思っており、食物アレルギーの講演の際には、アトピー性皮膚炎の話も少し組み入れています。

ステロイド軟膏に対する誤解など、いろいろアトピーにまつわる問題がありますが、上越では乳児湿疹と診断され、「コレを塗るように」とステロイドがこっそり使われているため、ステロイドを使われていること自体を知らない親御さんもいます。私がお薬手帳を見て、「ステロイドが出されていますよ」と言って初めて気付く方もいるのです。

もしかしたら、「ステロイド軟膏=怖い」と言うことではなく、患者さんは「アトピー性皮膚炎にステロイド軟膏を使う=怖い」と感じるのかもしれません。患者さんもよく分かっておられずに「何となく怖い」と思っているのかもしれませんが、以前に比べて減ったとは言え、ステロイド軟膏に不安を持つ患者さんはいるため、説明もなくこっそり使うのは、騙し討ちのようなものでしょう。医師のモラルにも大きな問題があると言わざるを得ません。

虫さされやかぶれなどに小児科に限らず、内科医、皮膚科医、その他の医師も処方するリンデロンVG軟膏という塗り薬があります。これも立派なステロイド軟膏です。確かに数日塗るくらいなら、副作用は特に気にする必要はないと思います。

不安をあおるつもりはありませんが、乳児湿疹と診断されても、実は「誤診」でアトピー性皮膚炎だったりするのですが、すぐには治らず、経過が長いため、こっそり処方されていても、塗り続ければ副作用が出る可能性はあります。

ですから、患者さんも軟膏が出されている場合、ステロイドを含むのかどうかを確認し、なぜそれを使うのか?、そもそも診断名は何なのか?を医師に確認する必要があります。ちなみに私の場合、アトピーではなく、乳児湿疹にステロイド軟膏は使っていません。

当院の場合、長岡市や新潟市からでもアトピーの患者さんが受診されていますが、多くの小児科医、皮膚科医が乳児湿疹と診断しています。この医療レベルを何とかしてくれっていつも思います。多くの医師が、アトピー性皮膚炎のガイドラインすら守っておらず、我流の診療をしていることに他なりません。

食物アレルギーの誤解が多く、それを改善させようと頻繁に講演に出掛けていますが、実はアトピー性皮膚炎の誤解や誤診も取り上げなければならないと思っています。それに最も関係する医療レベルや医師のモラルについて考えて頂けるよう、これからもこの場や講演で問題提起をしていこうと思っています。